4月12日、ワシントンで開かれた核保安サミットの夕食会。鳩山由紀夫首相は隣のオバマ大統領と普天間問題について10分間ほど会談した。正式に首脳会談を申し入れたが断られこんな形になったという。

 夕食中、しかも10分間では突っ込んだ話はできない。首相は会見で大統領に「(普天間問題を)5月末までに決着する」と明言したと語った。首相の移設先の“腹案”について議論するに至らなかったのだろう。大統領の発言は明らかにしなかったが、それも近いうちに漏れてくる。

 さて、「5月末までに決着する」という発言に大統領がどんな反応をしたか興味深い。

「決着させる決意である」とか、「決着させましょう」なら判るが、相手のある交渉に臨んで「決着する」とはどういうことか。どんな通訳がされたか判然としないが、首相の言う通りだと大統領はびっくりしたに違いない。

 5月中の決着が最重要なら、米側の主張をほぼ全面的に受け入れなければならない。大統領は、「合意内容より期限のほうが重大なのか」と首をかしげたかも知れない。

 3月末に政府案を決めるという約束はあっさりと反古にされた。3月末に決めるということは「法律で決まっていることではない」というのが弁明であった。これは国民に対する重大な公約違反だ。

 これではこれからの首相の約束は何1つ信用できなくなる。法律で決まっている首相の約束なぞほとんどないからだ。むしろ逆に、首相の発言が新たな立法措置につながっていくのである。いかなる発言にも責任を持つ――それが首相の持ち合わせるべき当然の道義性であろう。

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