【司馬 理英子】トラブルを起こしやすい大人のADHD「対人関係」マネジメント。まずは「衝動性」を認識する

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対人関係のトラブルには、ADHDの特性が大きくかかわっています。とくに衝動性と不注意が原因になりやすく、ときには、取り返しがつかないほどのトラブルに発展することもあります。

自分の特性を自覚して、ものの言い方、気持ちのあらわし方、相手の気持ちを考えるなど、失敗を減らし、対人関係を改善するための具体的な方法を、書籍『大人のADHD「対人関係」マネジメント』より紹介します。

衝動性と不注意が原因になりやすい

ADHDの特性のうち、多動性は年齢とともに徐々に落ち着いてきます。しかし、およそ3分の1の人は大人になっても症状が残るといわれます。また、子どものころには工夫や支援で生活上の支障は軽減されていますが、大人になると自己責任です。とくに、衝動性と不注意は、さまざまなトラブルの原因になりえます。

対人関係のトラブルは、本人だけの問題ではなく、家族や職場の人など周りも巻き込んでしまうので、たいへんです。特性による支障のうち、「対人関係のトラブルがもっともつらい」という人も少なくありません。

■大人になると

特性によるトラブルの影響は、子どもより大人のほうが大きいかもしれません。大人は対人関係が広がり、やるべきことも増え、社会的な責任ももっているからです。大人と子どものトラブルの最大の違いは、大人には周囲の助けがほとんどないことです。

■トラブルを起こしやすい特性

ADHDには、衝動性、多動性、不注意という特性があります。対人トラブルを起こしやすいのは衝動性と不注意ですが、1つのトラブルの原因が1つの特性によるわけではなく、複数の特性がかかわっています。

〇衝動性

思いついたらすぐに行動してしまう。結果を考えるという一瞬の間がなく、衝動的に言ったり動いたりする。感情の不安定さも衝動性による→大人になっても変わらない

〇多動性

じっとしていることができず、体の一部が動いてしまう。落ち着きがなく、退屈に耐えられない。しゃべりすぎるのも「口の多動」による→大人になると目立たなくなるが、頭の中が多動ということもある

〇不注意

人の話を聞きつづけることができないなど集中力が保てない。注意が散漫で、すぐに気が散る。そそっかしく、ミスが多い→大人になっても変わらない

〇その他

遅刻など、時間の管理ができない、やる気が起きないなどの理由で、 先延ばししてしまう

すぐにカッとしてけんかになる

イライラしたり、カッとなったりするのは、刺激に対する感じ方が強いためです。ほかの人ならさほど気にならないことでも、ADHDの人はおおごとに受け取りやすいのです。その瞬間の気持ちが止められず、燃え上がります。

口げんかでも、ヒートアップしてこじらせることになりがちです。家庭内では、パートナーに対して「出ていけ!」など、ひどいひと言を投げつけてしまいます。

相手が子どもでもイライラが止められなかったりします。

怒ったりけんかをしたりした後で、「またやってしまった」と落ち込み、「私ってなんてダメなんだろう」と自己嫌悪に陥ることもあります。けれども、また同じトラブルをくり返してしまいます。

まず、自分は短気だと自覚することが大切です。

■ささいなことから

ADHDの人は、ささいなことにカッとなりがちです。衝動性からきている症状で、その瞬間に相手に言葉を返すため、けんかに発展することも。そのときの状況や相手によっては、取り返しがつかなくなることもあります。

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