和田アキ子  ″転身″でテレビから”ご意見番”は完全消滅 街ブラ番組成功の”裏側”

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〈いい意味で期待を裏切った〉

和田アキ子(76)が出演する新番組『アッコとジャンボ』(TBS系)の評判が良い。

『アッコにおまかせ!』(TBS系)が40年の歴史に幕を閉じ、和田の去就に注目が集まったが、深夜枠のバラエティ番組に出演することが決まり、放送がスタートした。

ただ、この番組は“功労者”である和田へ、TBSが用意した“恩給”番組と見られており、局内でも大きな期待を抱いていたわけではないという。

ところが、放送を見た視聴者からは、〈ゆる〜い感じが、深夜に視ているにはちょうどいい〉 〈アッコさんが面白く、いい意味で期待を裏切った〉などと番組に対して好意的な声が上がっている。

『アッコに〜』時代には、アンチから〈危なっかしくて見てられない〉〈そろそろテレビは引退したほうがいい〉などという声が上がることはあったが、新番組に関しては、今のところ批判的な声は聞こえてこない。

『アッコとジャンボ』は和田アキ子とお笑いコンビ『レインボー』のジャンボたかお(36)が、東京の観光名所にある隠れた名店を訪問する、いわゆる街ブラバラエティ番組だ。街を歩いている和田の表情は明るく、のびのび、イキイキとしているのが伝わってくる。『アッコに〜』出演時との変化について構成作家は、

「第一に生放送じゃなくなったというのが大きいでしょうね。『アッコに〜』は生放送というだけでなく、社会、政治も扱うために、事前の情報収集、取材、資料確認など、スタッフだけでなく本人にも負担が大きかった。間違えちゃいけないし、発言も気を付けなければならないので重圧は相当。それに対し、新番組は収録ですし、政治や社会などの小難しいことは考えなくてもいい。仮に暴言があったとしても編集でどうにでもなりますから」

という。また、深夜帯の放送で、番組自体の緩さや自由度が大きいことも和田の明るさの一因だそうだ。

『アッコに〜』のスタッフも何人か新番組に移っているが、その一人は、次のように話す。

「和田さんは、肩の荷が下りたというか、表情が穏やかになり、イキイキとしています。今思うと、『アッコに〜』はよほどつらかったんだろうなと。特にSNSが普及して視聴者が発信するようになってからは、失言のたびに批判的な書き込みがありました。本人は見てないようでしたが、番組サイドとしては放っておくわけにもいかず、本人に伝えていました。しかし、何が良くないのか理解してもらえないこともあり、苦労しました。本人が一番苦しかったと思いますが、今はそんな重圧から解き放たれたようで、本来の和田さんらしさが出ていると思います」

本職は、あくまで歌

放送開始前に、和田は番組公式サイトで、

〈めちゃくちゃ楽しみです! 芸歴58年目でバラエティでのロケは、数えるほどしかやってこなかったので、何が起こるかわからない! この番組でいろんなところに行きたいね。ジャンボとは今回、初対面でどんな子かわからないのでそこも楽しみよ。深夜にほっこり見られる番組にしたいね〉

とコメント。バラエティ番組の和田といえば、半世紀以上も前、『金曜10時! うわさのチャンネル!!』(日本テレビ系 1973年10月〜1979年6月)という伝説の番組で、「アッコのゴッド姉ちゃん」というメインコーナーを担当していた。元テレビ局関係者は、当時を振り返り、こう語る。

和田アキ子が、ガキ大将的存在の“ゴッド姉ちゃん”に扮し、せんだみつお(78)やプロレスラーのザ・デストロイヤーら“悪ガキ”どもをハリセンでどつき倒すシーンが大ウケでした。その逆襲で、せんだが犬やヘビが苦手な和田に犬をけしかけたり、おもちゃのヘビを出して悲鳴を上げさせ逆襲するシーンもバカウケ。全盛期には視聴率30%をたたき出すほどでした。

あの番組は生放送でしたが、今と違って、世間も寛容でした。ですから和田さんもやりたいようにやっていた感があります。今はあんな番組は無理でしょうが、新番組を視て、やっぱりバラエティが向いていると感じました」

和田は、『アッコに〜』ですっかり芸能界の“ご意見番”のイメージが定着しているが、「そのスタンスに戻ることはもうないだろう」と話す。

「“ご意見番”といえば、デヴィ夫人(86)は元マネージャーへの暴行事件で刑事裁判を控えている関係で、すっかり影を潜めてしまいましたし、今はビートたけしさん(79)や、梅沢富美男さん(75)の発言でも、すぐにクレームが来ます。それを無視することもできませんので、この先“ご意見番”というジャンルはなくなるでしょう。今後、和田さんが“ご意見番”としてテレビに登場することはないでしょうね。お年のことを考えたら昔のような無茶はできませんから、街ブラといった緩い感じのバラエティはうってつけだと思います。すでに、複数のバラエティ番組からオファーが来ているという話も聞きました」(前出・元テレビ局関係者)

ただ、和田に近い関係者は次のように話す。

「和田さんの本職は、あくまで歌手。そこは本人も強く思っていて、他のバラエティ番組のオファーが来ていることは間違いありませんが、そこまで積極的ではありません。ただ、歌のために体力や健康を維持するという意味では、街ブラのような番組が性に合ったのかもしれませんね」

和田も、ご意見番の一人だったが、『アッコにおまかせ!』の終了とともにその役目は終わったと言える。新しいステージではどんな「和田アキ子」を見せてくれるのだろうか──。