中国の大連市で日本式パン屋 低糖・無添加で人気拡大

【新華社大連4月27日】中国遼寧省大連市中山区のベーカリー「SUGA寿雅」では、朝7時の開店とともに焼きたての香りが広がる。店主の高尾寿雅子さんは、流ちょうではないながらも熱意の伝わる中国語で、来店客一人ひとりにパンの特徴や製法を丁寧に説明している。
高尾さんは2009年、仕事で訪れていた大連でパンを購入した際、あっさりとした味わいの日本式のパンが少ないことに気付き、事業の可能性を見いだした。母親の影響で幼い頃からパン作りに親しんできた経験を生かし、翌10年に東京から大連へ移住して店を開いた。
店では、東京の伝統的な手作りパンの味にこだわり、低糖・低脂肪で香料や保存料を使わない方針を貫く。食パンのほか、ソーセージパンやコロッケパンなど、日本風のパン130種類以上を考案してきた。

原材料にもこだわり、イチゴジャムやブルーベリージャムは決まった農園の果実を使い、自ら加工する。高齢者や子どもまで安心して食べられるパンを作りたいというのが高尾さんの願いだ。
こうした取り組みが評価され、近年は地元客に加え、上海や広州、杭州などからの観光客も立ち寄るようになった。店内は手前が販売スペース、奥がパン工房になっており、来店客は製造の様子を間近で見ることができる。
「ここ十年余りで中国人の食習慣も変化し、低糖・低脂肪といった健康志向が強まっている」。高尾さんは、これからもこだわりを大切に、素朴で安心して食べられるパンを作り続けたいと考えている。(記者/武江民、張博群)

