衆議院では23日、憲法審査会が開かれ、大規模災害などの際に政府の権限を強化することなどを可能にする「緊急事態条項」に関する集中的な討議が行われました。

この日は、「緊急事態条項」の中でも、特に国会の機能維持について議論されました。

自民党の新藤議員は、参議院の緊急集会の法的位置づけを明確にしつつ、長期間にわたる「選挙困難事態」を想定して、影響が出る範囲や期間を今後の論点に挙げました。また、議員任期の延長については「1年程度は必要」との考えを示した上で、事態が収束しなかった場合の再延長についても議論が必要だと述べました。

日本維新の会の西田議員は、参議院の緊急集会は、本来、暫定的かつ限定的な制度で、長期にわたる国政運営を担うことを予定していないと述べ、緊急事態条項に関する憲法改正について具体的な目標となるスケジュールを示す必要性を強調しました。

また、野党・国民民主党の玉木代表も、「選挙困難事態」での国会機能維持を可能とする憲法改正については、「これまでの議論でおおむね意見の集約が図られた」として、憲法審査会への起草委員会の設置や条文案づくりへの着手を提案しました。

一方、中道改革連合の国重議員は、憲法施行時に想定されなかった課題への対応として「憲法改正が必要と認められる時には内容を真摯に検討する」と述べました。その上で、緊急時には、参議院の「緊急集会」の規定がすでに憲法にあるとし、「参議院も含めた幅広い合意形成に向けて着実に検討を重ねていくべきだ」と強調しました。

参政党は、「議員任期の延長といった各論は、付け焼き刃的改正になるのでは」と懸念を示し、議員任期の延長については、憲法全体を見直す中で必要性を議論すべきだと強調しました。また、緊急事態条項の対象に、「感染症のまん延」が含まれることについては、「人工ウイルスが作られ、緊急事態が演出できるとなれば、人為的に国民の権利を制限することが可能になる」として反対しました。

チームみらいは、「繰り延べ投票や参議院の緊急集会では対応できず、議員任期延長のための憲法改正が必要となる事態について、整理を丁寧に行うべきだ」と述べました。

一方、共産党は、衆議院の解散や任期満了時に、大規模災害などが発生した場合は、憲法の規定に基づき、参議院の緊急集会で対応すべきだとの考えを改めて示しました。