父は3人、“暴力と搾取”の家に居場所はなかった――10代で身体を売り、家計を支えた女性の告白
◆義父の暴力と性的虐待…居場所のない家庭で育つ
――育ったご家庭は、あまり居心地がよくなかったと伺いました。
役満ろ満:そうですね。私が3〜4歳のときに、シングルマザーだった母が再婚しました。2番目の父は、アザができるほど殴ってきたり、まだ5歳くらいだった私がひらがなをきちんと書けないなどの理由で下着姿でベランダに出すような男性でした。かと思えば、寝ている私の身体をまさぐってくるなど、性的いたずらのような行為もあり、折り合いはかなり悪かったんです。
◆「お前がいなければ」母の言葉で決めた離別
――その後、本当のお父様と暮らすことになるんですよね。
役満ろ満:はい。小学校時代は図書館で読書をするような子どもで、中1で英検準2級を取得するなど、私なりには学業も頑張ってきたのですが、両親は何一つ褒めてくれませんでした。だんだん、何のために頑張っているのかわからなくなり、ある日、頑張れなくなったんです。
中1くらいから、ネット掲示板で会った男性に下着を生脱ぎで売るなど、いわゆる非行グループとの付き合いも濃くなっていきました。
本当の父とは小学校高学年のときに会ったことがありました。中3で私の反抗期がピークに達すると、家庭内でのいざこざが増え、母から「お前がいなければ家族は平和なのに」という趣旨の言葉を言われました。そのとき「私はいないほうがいいのかもしれない」と妙に腑に落ちましたね。その後、母は「もう育てられない」と本当の父に電話で泣きつき、私は引き取られることになりました。
◆父から土下座され、渡された手紙に書かれていたのは…
――本当のお父様との暮らしはどうでしたか。
役満ろ満:私のことを理解してくれたと思います。たとえば、中学校を転校しなくて済むように、毎日送り迎えをしてくれました。あるいは、進学校への入学を蹴って、通信制高校と並行して興味のあった服飾の専門学校へ進学することも許してくれました。
母との結婚当初は銀行員だった父は、私と暮らすころには本業を持ちながら自分で不動産関係の事業をやっていました。しかしリーマンショックの煽りを受けて業績が立ち行かなくなり、私が17歳のときに父から「もう学費を支払えない」と土下座されました。仕方がないので身体で稼ぐことを伝えると、父から長文の手紙をもらいました。
――その手紙には、何と書かれていましたか。
役満ろ満:要するに、「働いたお金で毎日2万円を貸してほしい」という内容だったと思います。父も父で少し変わっていて、私が18歳になるころには知り合いのアダルトビデオの事務所を紹介してくることもありました。結局、数本しか出演しませんでしたが。
◆「恐怖心が欠如している」から「死ぬことも怖くない」
――まだ17歳だった役満さんは、どうやって“身体で稼いだ”のでしょう。
役満ろ満:いわゆる“援デリ”です。ネット掲示板などで素人を装って客を取るのですが、実際には組織で動いていて、風営法の許可を取っていないデリバリーヘルスのようなものです。通常のお店であれば「プレイ時間」があると思いますが、援デリは自分のやり方によっていかようにも時間をコントロールできるので、効率的に稼げる場合があるのが魅力です。

