フードデリバリーから始まり、食品や日用品を即時配達する「クイックコマース」の分野でインド第2位の存在にのし上がった企業「Swiggy」が、2024年11月13日に新規株式公開(IPO)を行います。Swiggyがインドでどのようにシェアを拡大していったのかについて、Bloombergがまとめています。

How Swiggy Beat Amazon to 13-Minute Grocery Deliveries in India - Bloomberg

https://www.bloomberg.com/news/features/2024-11-11/how-swiggy-beat-amazon-to-13-minute-grocery-deliveries-in-india

Swiggy's public debut will test India's appetite for $1B+ IPOs | TechCrunch

https://techcrunch.com/2024/11/11/swiggy-listing-to-test-india-appetite-for-1-billion-plus-ipos/

スリハルシャ・マジェティ氏が2014年に設立したSwiggyは、わずか1万3000ドル(約200万円)の資金を元手にフードデリバリー事業をスタートさせました。初年度に5万人のユーザーを集めて順調に成長し、2015年以来少なくとも36億ドル(約5500億円)の資金調達に成功。レストランからの食品配達を中心に事業を展開する合間、2020年には食料品を即時配達するサービス「Instamart」を開始。2024年には3カ月間で合計3億2000万ドル(約490億円)の注文を獲得するにまで急伸しました。



Swiggyの年間取引ユーザー数は4680万人で、2024年6月時点で国内22万3000のレストランと提携し、主要都市で45万のデリバリーパートナーと契約していますが、この戦略はネット経由で単発の仕事を請け負う数十万人のギグワーカーに依存しているとのことです。

Swiggyはインド各地に600以上の配送拠点、いわゆる「ダークストア」を設け、平均配達時間を12.6分にまで短縮して圧倒的な配達スピードを武器に顧客を獲得しています。顧客がSwiggyで注文すると、最寄りの倉庫にいる従業員が関連商品を素早く取り出し、待機していたギグワーカーが荷物を受け取り、自転車で、あるいは走って顧客の玄関先まで運ぶという配送スタイルです。



配達時間が早いことを売りにしているSwiggyですが、顧客からの苦情は山積みになっており、労働者の契約や福利厚生に搾取の兆候がないか精査されている状況だとのこと。こうした状況を含め、アナリストは「Swiggyの事業の成長速度は同業他社より4〜6四半期遅れている」と指摘し、現地の投資家からは芳しくない反応も出ているといいます。

Swiggy自身は事業拡大への意欲を見せており、2024年4月にIPOを申請済みで11月13日には上場を果たす予定です。すでにノルウェーの政府系ファンドなどから予想の3倍以上の入札があったそうです。



調査会社のChryseum Advisorsによると、Swiggyは国内のクイックコマース部門で約37%の市場シェアを持ち、2024年3月31日時点ではZomatoの39%に次ぐ存在。インドのクイックコマース事業自体も需要が高まり続け、すでに一般的なeコマースをインドで展開しているAmazonも、2025年からクイックコマース事業に参入することをもくろんでいます。

マジェティ氏は「インドのオンライン買い物客は、洗濯機やスマートフォン、家具が欲しい場合、通常FlipkartかAmazonを利用します。市場で勝つためには、誰が最も多くの資本を持っているかという競争ではなく、誰がハイパーローカル(超地域密着型)な消費者体験を向上させ、イノベーションを起こせるかです」と述べ、IPOへの期待を語りました。