荷物になり得る駆動用バッテリー ランドローバー・レンジローバー 長期テスト(4) 路上を漂うように快適
積算1万3276km 小さなネジ1本でスローパンク
不運にも、ランドローバー・レンジローバーがスローパンクに見舞われた。肉厚なオールシーズン・タイヤでも、小さなネジが1本刺さっただけで、空気は漏れてしまう。
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このサイズとなると、ホイールとタイヤのセットで重さは40kg近くになるはず。修理の担当者は、相当な腕力が必要になる。

ランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィー(英国仕様)
積算1万8443km 高速と相性の悪いオフロード用タイヤ
長期テストの担当者が、わたし、リチャード・レーンへ交代することになった。以前の担当者により、このレンジローバーにはオフロード用タイヤが履かされていたのだが、やはり高速道路との相性は良くない。
それでも、グッドウッド・サーキットの芝生の駐車場では、ありがたいと感じた。オンロード用のタイヤでも、大きな問題はなかったかもしれないが。

ランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィー(英国仕様)
積算1万9157km 見た目ほど広くない荷室
レンジローバーは、引っ越しで活躍するクルマに見えるかもしれない。だが実際は、荷室はさほど広くない。リアシートは折り畳めるものの、フロントシートを充分前方へスライドしない限り、フラットな空間にはならない。
しかも全高が高く、1.9m以下の高さ制限がある立体駐車場には入れない。分割式のテールゲートは、便利なのだが。

ランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィー(英国仕様)
積算1万9561km 荷物になり得る駆動用バッテリー
先日、フランスまで足を伸ばしたのだが、大型SUVのレンジローバーは長距離旅行が得意分野だと思えるだろう。確かに頼りになるクルマではあるものの、多少の不満もあったことは事実だ。
それが、プラグイン・ハイブリッドというパワートレイン。郊外の宿泊施設には、電気自動車用の充電器がまだ充分には敷設されていないためだ。仮に設置されていても、バッテリーEVを優先するのが正解だろう。P440eには、6気筒エンジンが載っている。

ランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィー(英国仕様)
予め急速充電器の場所を把握しておかないと、225kgもある31.8kWhの駆動用バッテリーと、トランスミッションに内蔵された駆動用モーターを、荷物として運ぶことになる。その結果は、優れない燃費として返ってくる。
高速道路を丁寧に走っても、9.6km/L程度。ガソリンタンクには71.5L入るが、1度の満タンで走れる距離は、約684kmということになる。
ディーゼル・ターボエンジンで走るD350なら、12.5km/L程の燃費は堅い。80L入るガソリンタンクが載り、満タンで1000km近く走れる計算になる。軽油は価格がお手頃だし、トルクが太く長距離運転は一層安楽だろう。
見栄っ張りに見えない20インチホイール
とはいえ、P440eでも車内は極めて快適。広々としており、サンドイッチを保管できる小さな保冷庫も備わる。サスペンションは柔らかめで、操縦性には若干の不正確さが伴うが、天候を問わずリラックスした長距離移動を叶えてくれる。
しかも路面状態を問わず、いや、道路が整備されていない場所でも、望んだ場所へ向かえる悪路性能も秘めている。実際に試すかどうかは別として。

ランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィー(英国仕様)
例外もある。フランス製のコンパクト・ハッチバックを前提にしたような、古い地下駐車場は別だろう。大きなレンジローバーは、体がつっかえて進めなくなる可能性がある。
タイヤはオフロード用。高級SUVのレンジローバーで選ぶ人は少ないかもしれないが、しばらく過ごしている内に、気に入ってきた。20インチとレンジローバーとしては小径で、石畳の多いフランスにも好適。見栄っ張りに見えないところも好ましい。
テストデータ気に入っているトコロ
長距離の快適性:レンジローバーは路上を漂うように快適。自動車業界の偉業といえる。
気に入らないトコロ
駆動用モーターの制御:駆動用バッテリーが満充電でも、EVモードで発進はできない。反面、望まないような場面で駆動用モーターが動き始めることも。
テスト車について
モデル名:ランドローバー・レンジローバー P440e オートバイオグラフィー(英国仕様)
新車価格:13万4865ポンド(約2441万円)
テスト車の価格:13万6900ポンド(約2477万円)
テストの記録
燃費:9.7km/L
故障:なし
出費:なし
