クルマに泊まる「車中泊」なぜ定番化? マナー違反&トラブル増も人気は継続のワケ 元学校で泊まれる場所も
車中泊の魅力とは? 何に注意すれば良い?
キャンプといえば、テントを張りそこで寝泊まりをするというのをイメージする人が多いかもしれません。しかし、近年では車中泊の需要が増えています。
では、その人気の理由や実際に車中泊ができる施設にはどのようなものがあるのでしょうか。
車中泊が人気を増した背景には新型コロナウイルスの影響があります。
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コロナの感染のリスクを回避するため、他の人との接触の機会はなるべく避けなくてはなりません。
車中泊ではこうした感染リスクの心配がなく、安心して泊まることができます。パンデミック故の新たな旅行の形とも言えます
また、車中泊のメリットとしてあげられるのはコストを抑えられるという点です。旅行をしようとすれば、どうしてもお金がかかってしまいます。
とくに旅館やホテルなどの宿泊費はその中でも多くを占めてしまいます。しかし、車中泊ならそういった宿泊費は必要ありません。旅費を抑えたい人には嬉しいメリットだと言えます。
さらに、誰にも邪魔されず、自分だけの空間を手に入れられるというのも車中泊の魅力のひとつです。
行きたいところへ自由に行けて、時間に縛られる心配もありません。
また、窓ガラス越しに旅先の雰囲気を直に体験できるのも、車中泊ならではの楽しみ方です。
一方で、車中泊をする際にはいくつか注意しなくてはならないこともあります。
まずは、エンジンをかけっぱなしにしないことです。
エンジンをかけっぱなしにしていると、排気ガスが車内に入り込んで、一酸化炭素中毒になるおそれがあります。そのため、エンジンは切って車中泊をすることが望ましいです。
次に、施錠をしっかりと確認することです。車中泊は、どうしても周囲から無防備になりがち。
施錠をしっかりとして強盗などに襲われるリスクから身を守ることが大切です。
車内の様子が周囲から見えないようにカーテンをとりつけるのも効果的です。
加えて、寝る時はシートを倒すなどしてなるべく楽な体勢を心がけましょう。
長時間同じ体勢でいると、エコノミークラス症候群になるおそれがあります。
こまめに体を動かしたり、車内にスペースを確保することが大切です。
学校でも車中泊ができる!? 良いの? どんな場所?
また、車中泊の流行により、車中泊可能な施設が増えている事実もあります。それでは実際にどのような施設があるのでしょうか。
例えば、キャンピングカーでのキャンプを楽しめるオートキャンプ場なども車中泊の場として利用できます。
また、車中泊をする場としてRVパークという車中泊専用の施設があげられます。
RVパークとは、日本RV協会によって「快適に安心して車中泊ができる場所」としての条件が満たされた車中泊施設のことを表しています。
RVパークとして認定される要件としては、「余裕のある駐車スペース(横4m×縦7m以上推奨)」「24時間利用可能なトイレ」「100V電源が使用可能(20A以上推奨)」「入浴施設が近隣にあること(車で15分圏内)」などがあり、車中泊には十分な設備が保証されています。
他にも、車中泊ができる施設として道の駅も選択肢のひとつにあります。
国土交通省が定めたルールにより、道の駅での車中泊は原則控えるようにアナウンスされているのですが、なかには車中泊を許可しているところもあるのです。
そのなかのひとつとなる道の駅「保田小学校(千葉県安房郡鋸南町)」は、2014年に学校としての役割を終え廃校となった施設を道の駅として再利用し、2015年12月にオープンしました。
そんな保田小学校での車中泊について、施設担当者は次のように話します。
「最近は車中泊が人気ということもあり、道の駅は夜も利用できることで多くの人に立ち寄りしてもらえるため、車中泊を許可しました。
道の駅での車中泊が人気の理由としては、旅の最後の立ち寄り場所になることでお土産などの買い物ができることです。
また、道の駅を旅の起点にそこからクルマで別の場所に移動するという人もいます」
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近年で車中泊の人気は上昇しました。一方で、マナーの悪さや駐車禁止エリアの利用といったトラブルも発生しています。
ゴミを捨てていったり、火気厳禁の場所でバーベキューをしたりなどももちろんトラブルの原因となります。
車中泊をより楽しむためにも、注意点やマナーに気をつけて、安全で快適な旅を心がけるといいかもしれません。