浦和のスウェーデン人MFダヴィド・モーベルグ【写真:Getty Images】

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【独占インタビュー#3】大きく蹴って走るチェコから、ボールをつなぐ日本へ適応

 J1浦和レッズに昨季加入して「10番」を背負い、切れ味の鋭いドリブルと精度の高いキックで攻撃を牽引しているスウェーデン人MFがダヴィド・モーベルグ。

 日本初挑戦のなかで、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)での決勝進出も通じてJリーグを「強いリーグ」と感じたという。(取材・文=轡田哲朗/全3回の3回目)

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 モーベルグは昨季、浦和の目玉補強として獲得が発表されるも新型コロナウイルスに対する日本政府の方針から来日が遅れた。しかし、デビュー戦になった昨年3月のジュビロ磐田戦(4-1)でいきなりゴールすると、同月にタイで集中開催になったACLのグループステージでも活躍。8月に開催された東地区決勝トーナメントで勝ち上がり、今年に行われる決勝戦への進出を決めた。モーベルグは芸術的なフリーキック(FK)を決めるなどチームの勝利に大きく貢献した高い精度のキックも見せていた。

 日本入りに際し、モーベルグはサンフレッチェ広島やアビスパ福岡でプレーした同胞のDFエミル・サロモンソン(IFKヨーテボリ)に連絡を取ったことで「仲間である彼に話を聞いて、スウェーデンのリーグと大差がないと聞いていた。その予備知識のおかげで特に大きなショックはなく、しっかりJリーグに入ることができたと思う」と、先にJリーグを経験していた存在が大きかったと話す。そのうえで、1年間プレーしたJリーグについての印象をこのように語る。

「特にチェコのリーグはJリーグとは全く違うスタイルで、その違いはかなり大きかった。チェコではボールを大きく蹴って走る要素が多かった。Jリーグはかなりボールをつなぐと思う。どちらでもプレーをすることはできるし、自分がプレーするとなった時は単純に言えばそこにアジャストするということになるけど、その能力が必要になると思う。そしてACLでプレーすると、やはり日本のリーグは強いリーグだなと感じた。ほかのアジアのチームに対しても、こちらがしっかり戦えるレベルにあると思う」

モーベルグは酒井を「ヨーロッパの選手のようにプレーする」とリスペクト

 その浦和では、右サイドで日本代表DF酒井宏樹とコンビを組むことが多い。取材エリアで酒井を見つけるたびに「ビッグプレーヤー!」とおどけるモーベルグだが、「彼はヨーロッパの選手のようにプレーするし、もちろんパワフルで、機動力もあり、一緒にプレーするのがシンプルにしやすい。オーバーラップをする時は間違いなくやってくれるし、アイデアも豊富。ディフェンスの能力もかなり高いし、チームを助けてくれる。あとは英語ができるので、お互いに指示を出し合えるのも助かっているね」と、酒井へのリスペクトも示した。

 新シーズンの浦和はマチェイ・スコルジャ新監督が就任してサッカーの方向性にも変化が加わる。よりプレーエリアを高くする方針で、モーベルグのサイドアタックも効果を発揮しそうだが、「もちろんチームに自分のようなウインガーが11人いても、同じようなDFが11人でも勝つことはできない。監督が誰になったとしても、常に仕事は要求される。もちろん新たなアイデアが求められるし、新たなチャレンジが要求されるのでしっかりパフォーマンスを出していきたい」と冷静に話した。

 浦和で2シーズン目になるレフティーだが、今季はプレシーズンのキャンプからフルにチームで準備をできるのは大きなプラスになるはず。鋭い突破、枠内シュート率が高い精度抜群のキックといった長所を存分に発揮し、昨季以上の輝きを放つことが期待される。

[プロフィール]
ダヴィド・モーベルグ/1994年3月20日生まれ、スウェーデン代表。IFKヨーテボリ(スウェーデン)―サンダーランド(イングランド)―キルマーノック(スコットランド)―サンダーランド(イングランド)―FCノアシェラン(デンマーク)―IFKノルシェーピン(スウェーデン)―スパルタ・プラハ(チェコ)―浦和。J1通算20試合8得点。スピードに乗ったドリブルで相手DFを翻弄するウインガータイプ。左足から繰り出される鋭いシュートやセットプレー時のフリーキックで高い決定力を誇る。(轡田哲朗 / Tetsuro Kutsuwada)