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消費者庁は6月29日、ゲームアプリ「WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争(FFBE幻影戦争)」で、ガチャを引いても絶対に提供されない組み合わせが存在していたのは景品表示法違反(優良誤認)にあたるとして、ゲームを提供するgumiスクウェア・エニックスに対して、措置命令をおこなった。

すでにゲームのウェブサイト上でも報告されており、ユーザーには「無償幻導石2000個」が提供されるという。

問題となったのは、2020年11月14日〜16日に行われたキャンペーン。ゲーム画面でガチャの確率を表示していたが、実際にはその確率通りの抽選が行われていなかったという。

キャンペーンの一つ「URユニット10体確定10連召喚」ガチャを例に説明すると、このガチャでは33種類のユニットが提供されていた。このうち、31体はそれぞれ提供割合3.12500%、残る「ギルガメッシュ」などの2体は半分の1.56250%と表示されていた。

通常10連ガチャをやれば、もっとも入手困難なギルガメッシュでも理論上は複数枚出る可能性がある。しかし、このガチャではどうやってもギルガメッシュは1枚が限界だったという。

●ゲームの裏側では何が起きていたのか?

消費者庁によると、ゲームの裏側では、次のようなことが起きていたという。

(1)あらかじめ提供割合3.12500%の31体が2回ずつ、提供割合が半分の2体は1回ずつ名前が登場する計64体の配列をつくり、これをランダムに並び替えて2つのリストを用意する

(2)ユーザーがガチャを実行すると、(1)でつくった2つのリストのうち1つが選ばれる

(3)リストの上からアクセスした順番に連続した10体が手に入る

その結果、人によっては、複数回ガチャを引いたとき、まったく同じ10体の組み合わせが生じる可能性もあった。

同じ組合わせが多く出現することから、ネット上で「抽選が行われていないのではないか」との疑問が起き、消費者庁が調査していたという。

なお、当時の対応として、ゲームのサイトでは人的ミスであり、「期間中に対象の召喚を行った全ユーザーの皆様に対し対象の召喚でご使用となった有償幻導石及び無償幻導石と同数の幻導石を配布するとともに、引き直しが可能な召喚を実装する等の対応を行ってまいりました」と説明されている。