近年、中国では製造業などの分野で「首根っこを押さえられている」という表現をよく耳にするようになった。この点で中国は「日本にも首根っこを押さえられている」と感じるようだ。(イメージ写真提供:123RF)

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 近年、中国では製造業などの分野で「首根っこを押さえられている」という表現をよく耳にするようになった。世界の工場だった中国は多種多様な製品を生産できるものの、その基礎となる部品や材料、基幹技術を持っていないケースが多く、これは「他国から制約を受ける可能性がある」ためだ。

 この点で中国は「日本にも首根っこを押さえられている」と感じるようだ。中国メディアの騰訊はこのほど、日本が材料や素材の分野に強い理由について分析する記事を掲載した。

 記事はまず、中国が材料や素材分野でいかに遅れているかを指摘。半導体を作ることはできても高純度の半導体材料は作れず、エンジンを設計できても耐用性のあるシリンダーブロックは作れず、超精密工作機械の設計はできても強度の高い切削工具が作れないと伝えた。

 そして、日本は材料や部品という産業の基礎となる分野で優れており、多くのメーカーが世界的に高いシェアを占めていると紹介。材料工学という学問において日本は世界一とは限らないものの、その応用では「極めている」と言えるそうだ。

 では、なぜ日本は材料分野の競争力が高いのだろうか。記事は「政策による支持、科学研究機構、資金面での援助、企業間の協力」など多くの要素が関係していると分析。早くも1980年代に日本政府は「創造科学技術推進事業」を打ち出しているが、8つの事業のうち材料分野が5つを占めていたと指摘した。研究機構では国立研究開発法人物質・材料研究機構を設立しており、材料関連企業も共同出資の研究機構を設立していると伝えている。

 それで、日本が材料分野で強いのは、1つの企業や研究機関だけが強いのではなく「集団化しているため」と分析。いわば「挙国体制」ともいえる姿勢で材料分野の研究開発と製品への応用を研究しているからだと論じた。中国も材料分野への投資を増やしており、関係する論文数も増えているが、新材料の実用化という点ではまだまだ日本に及ばず、模倣が主となっているようだ。(編集担当:村山健二)(イメージ写真提供:123RF)