<最優秀ファンド賞>ごく身近な人にも強く勧められる負けない運用、「投資のソムリエ」は真のコアファンドに
また、このファンドは人の判断に依存しないファンドですので、私がチームを離れることがあっても、このファンドの特性はそのまま後任に引き継ぐことができます。これは長く持っていただくのに適した点であると思います。
ただ、最初にシステムを作って、それで終わりということではなく、ファンドマネジャーを含めチーム全員で、それぞれに課題認識をもって研究を続けています。年率リスク4%を目標に置いていますが、市場環境が変わっていく中でこの4%をどのように達成するのかという点では、それぞれが全力で議論しています。実際にファンドの設定来、すこしずつ改良を続けていますし、今後も改良は続けていきます。
バージョンアップには2つの意味があります。1つは、より良い戦略に変えていくものです。もう1つは、マーケットが刻一刻と変わり、世の中の学術的な知見も日々更新されていく中で、市場環境の変化や学術的な研究に追いついていくために行うものです。組み上がったシステムを放置していると、いずれマーケットにフィットしなくなる可能性は十分にあります。マーケットに適応しなくなるのを避けるため、そしてより適応するために、改良を重ねています。
一方、設定来変わらないものもあります。自分の親兄弟など、ごく近しい人間にも強く勧められるような、長期で安心して投資ができるファンドとは?ここがこのファンドの出発点です。「資産のコアとして保有するためには、負けにくいファンドが良いだろう。そうであれば、基本配分戦略で徹底した分散投資を追求し、機動的配分戦略でより負けないようにブラッシュアップをしていくという仕組みが良いだろう。」こうした、ファンドを立ち上げた当時の思いは、今後も変わらず運用担当者が受け継いで運用にあたってまいります。
――リスク性資産の価格変動率はかつてなく高まり、かつ、安定資産といわれる国内債券等については超低金利となったことで安定資産としての効果が期待しづらくなってきました。国内債券や為替ヘッジ先進国債券の他に、新たな安定資産の導入を検討されていますか?
投資対象を増やすような検討はしていません。ファンドのコンセプトとして、「投資初心者の方にもお勧めできる」という位置付けであり、投資を始める際に良く分からないものが入っていると、投資に躊躇されることがあると思います。こうした背景もあり、投資対象を増やすより、今の枠組みの中でしっかり運用するというスタンスです。
足元は低金利の環境ですが、この環境においてもファンドが最も重要視する各資産の分散効果は維持できており、リスクに見合ったリターンを獲得することは可能であると考えます。当ファンドは、資産配分比率では債券の配分が多くなっていますが、リターンの寄与は投資している8資産、それぞれの投資対象から偏りなく収益を積み上げています。このため、金利が低下し債券の期待リターンが落ちたからといってそれがそのまま当ファンド全体の期待リターンの低下となるわけではありません。
確かに、リスクの観点から、国内債券についてはほぼ値段が動かない状況が続いており、分散効果が低くなってきていることは事実です。そのため、国内債券の資産配分比率を年々落としてきています。一方で、為替ヘッジ先進国債券は未だに分散効果が高い状況ですので株式やリート等とうまく組み合わせることで運用効率の向上を目指しています。
ただ、コロナショックの時のように、マーケット全体からキャッシュが引き揚げられるようなタイミングでは分散効果は出にくくなってしまいます。このような局面は、これからもあるでしょう。その時には、機動的配分戦略によって、リスク性資産そして場合によっては安定資産への投資比率を引き下げて嵐が過ぎるまで待つというスタンスで対処します。
