リア・ミシェル
 黒人男性のジョージ・フロイドさんが、白人警官により数分間にわたり膝で首を圧迫され死亡した事件をきっかけに、各地で抗議活動が広がっている。多くの人が街に出てデモを行うなか、米音楽業界は2日火曜日、人種差別反対の意思を示すためストライキを決行した。一方、多くのセレブたちが自らデモに参加したり、SNSに連帯を表明するなか、一部の黒人俳優が「自分も差別を受けた」と共演女優を告発する事態も起きている。

◆有名ミュージシャンにアスリートも……SNSが黒く染まった日

 ヘイトクライムにより犠牲になる黒人市民が後を絶たないアメリカ。今回のフロイドさんの事件を受け、米音楽業界幹部は「人種差別撤廃のために何ができるかじっくり考えながら学ぶ時間にしてほしい」とストライキを呼びかけた。

「Black Out Tuesday(ブラック・アウト・チューズデイ)」と称したこのストライキは、2日火曜日に行われた。これに参加した音楽業界の関係者たちは、通常のビジネスを中断し、ネット上のコンテンツを黒塗りにするなどして、人種差別撤廃運動への連帯を表明した。

 ストライキには、ビリー・アイリッシュ、ザ・ローリング・ストーンズ、ブリトニー・スピアーズをはじめ、数々のアーティスト達が賛同した。

 ブリトニーは、「私たちは今、耳を傾け、学び、良くなり、私たちの声を良いことに活用するべき」とSNSに綴っている。

 一方で、黒人ミュージシャンのレジェンド、クインシー・ジョーンズは「人種差別は自分の人生にずっとつきまとってきたこと。だから何と言って良いか分からない」としながらも、「真剣に取り組むべき時がきた」とコメントしている。

 また、Apple Musicやソニーミュージック、ワーナー・ミュージック・グループ、キャピトル・ミュージック・グループなどを含む大手レコード会社、ビルボードなどの音楽関連会社も支持を表明した。

「Black Out Tuesday」は音楽業界のみならず、スポーツ界にも広がった。タイガー・ウッズやレブロン・ジェームズ、マイケル・ジョーダン、フロイド・メイウェザーら世界のスーパースターたちが抗議の声を上げているが、この動きは日本人アスリートたちにも波及。大谷翔平、錦織圭、大坂なおみ、八村塁、北島康介などが、一面黒塗りの画像を投稿している。

◆「子供たちが警察を恐れている」と明かすセレブも

 音楽界やスポーツ界だけでなく、米エンタメ界のセレブたちも抗議活動へのサポートを示している。大物司会者のエレン・デジェネレスは、フロイドさんの死について「悲しみ」と「強い怒り」を表明し、ビヨンセ、テイラー・スウィフト、レディー・ガガ、アデルといった世界的歌姫も続々とSNSで抗議の声を上げている。セレーナ・ゴメスも「沈黙して、じっと座っていてはダメ」とインスタグラムに綴っている。

 寄付によって抗議活動を支援するセレブもいる。ハリウッドの大物カップル、ライアン・レイノルズとブレイク・ライブリー夫妻は、法的な立場で人種差別と闘う法律事務所「全米有色人種地位向上協議会(NAACP)」の法的弁護基金に20万ドル(約2150万円)を寄付。人気モデルのクリッシー・テイゲンは、抗議デモで逮捕された人の保釈金にあてるため20万ドル(約2200万円)を寄付している。「スター・ウォーズ」シリーズなどで知られるJ・J・エイブラムス監督は妻のケイティ・マクグラスと共に、反人種差別運動に対し、今後5年に渡り計1000万ドル(約11億円)を寄付すると発表した。

 また、アリアナ・グランデ、ショーン・メンデス&カミラ・カベロなど、抗議デモに積極的に参加するセレブも多い。このうち、人気歌手のホールジーは、「平和な抗議活動をしていたのにもかかわらず、警察がゴム弾や催涙ガスを何度も発砲してきた」と明かしている。同じように、平和的なデモに参加していた人気俳優コール・スプラウスも、その場にいた警察に逮捕されたことをインスタグラムで明かした。