『CanCam』の看板モデルでありながら、女優業でも多忙な日々を過ごす山本美月さん。

女性のみならず、男性からも人気を集める彼女が、『東京カレンダー』のインタビューにありのまま答えてくれた。



山本美月を一言で表すと「曖昧」。その心は?

カメラの前に腰掛けた山本美月さんは、シャッターが切られるたびにくるくると表情を変えた。時に無邪気に、そして時に物憂げに――。

さすがは赤文字系の女性ファッション誌『CanCam』で表紙を飾る売れっ子モデル。なんとも器用である。

その印象を、当の本人に敢えてストレートにぶつけてみることにした。すると彼女は言葉を選ぶような素振りを見せて次のような答えを返してきた。

「デビューして以来、モデルの仕事をひたすら楽しんでやってきました。それが、25歳が迫るにつれて気持ちに変化が表れてきて……。自分が読者の大半より年長になったせいかもしれませんが、もう等身大のままで誌面に出るのは許されないのかもしれないな、って。それからというもの、私はCanCamモデルを演じる感覚で撮影現場に臨むようになりました」

言葉だけを拾えばシビアな告白である。だが、それとは裏腹に山本さんの口調は極めて淡々と、そして顔つきはさっぱりとしている。

人は25歳ともなれば、当然ながら30代を意識せざるを得なくなる。理想と現実の狭間で心が揺れ動くことも、少なからずある。

山本美月とは恐らく自分の立ち位置を冷静に客観視できる人であり、さらにはあけっぴろげな性格の持ち主なのだろう。だからこそ、自らを「曖昧な人間」と評し、「流されやすい」と厳しく分析するのだ。


「プレッシャーに慣れて、楽しめる自分でありたい」そう思ったきっかけとは?



さて、そんな彼女だが、近年はモデルと並行して女優業への進出が目覚ましい。特に今年は話題のホラー映画『貞子vs伽椰子』をはじめ主演作が相次いで公開される。

「いつかは主役を張る女優になりたい」と憧れていたそうだから、意気込みは相当なもののはず。そう思ったが、目の前の彼女に喜々とした様子は伺えず、むしろどことなく冴えない。

「実はプレッシャーに押しつぶされそうになっています。役者としてうまくお芝居するのは当然。さらには、共演者やスタッフさんにきちんと気も使えなければいけない。なのに、私はそれがままならないから不甲斐なくて。ストレスを発散する方法もスイッチを切り替える術も知らないので、愛犬と戯れたり、趣味に走ったり、ちょこちょこした日常を積み重ねてどうにか自分を見失わないでいる状況なんです」

ちなみに、普段、セリフを覚えるのは就寝前だという。一切の音を遮断して、とことん脚本に集中するらしい。

「覚えるまでは寝ません。万が一、忘れてしまったら、現場で恥をかく。恥をかかないレベルにもっていかないと安心できないんです」

そう話す彼女に、ふと「自分を完璧主義者だと感じる?」と尋ねてみた。その返答はこうだ。

「私をよく知る友達に助言されました。60%や70%の自分も作りなよ、って。すべて100%であろうとするから疲れるんだよ、って。やりすぎないことを意識する。今後の私の課題ですね」

そんな彼女は、これからどんな女優を目指していくのか――。

「プレッシャーを楽しめるようになりたい。それができなければ、私は女優に向いていないのかもしれません」

そう言って山本さんは、はじめてクスッと笑った。それを見たら、彼女が肩の力の抜き方を悟ったときにさらなる魅力を開花させる、と確信した。20代後半を生きる彼女に注目したい。



ホラー映画界を揺るがす超問題作に出演

日本を代表する2大ホラーキャラクターが共演&対決する映画『貞子vs伽椰子』が公開中。山本さんは呪いのビデオを偶然入手したことから、貞子の呪いの渦に巻き込まれていく大学生に扮する。「お化け屋敷の感覚でキャーキャー楽しんでいただきたいですね」。


■プロフィール
やまもと・みづき 1991年、福岡県に生まれる。雑誌『CanCam』の専属モデルを務めながら、'11年から女優業にも進出している


■衣装クレジット
ワンピース¥76,000、バングル(3個セット)¥33,000〈ともにTOGA PULLA〉、シューズ ¥76,000〈TOGA PULLA SHOE/以上すべてTOGA 原宿店 TEL:03-5475-7031〉、靴下〈スタイリスト私物〉



可愛すぎる山本美月さんが目印!

『東京カレンダー』8月号は絶賛発売中!