グラスに浮かぶ、氷の彫像(ギャラリー)
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サントリーは、1899年に設立された日本の大手飲料メーカーで、100年あまりにわたって、さまざまな紅茶やお茶、ソフトドリンク、アルコール飲料の製法に磨きをかけてきた。
同社は、研究開発においては伝統を重んじているが、マーケティングではハイテクな手法を好んで採り入れている。1990年代はじめには、遺伝子工学の研究機関を設立し、不可能の象徴とされてきた青いバラの栽培を成功させた(日本語版記事)。そんな同社がいま目を向けているのが、最先端の3D製作技術だ。その可能性に目を配りつつ、「もっと意義あるものをつくりたい」という思いから、このプロジェクトをスタートさせた。
サントリーは、広告代理店のTBWA/HAKUHODOと手を組み、ユニークな氷の彫刻の数々を創り出した。スペースシャトル、ギター、日本の古いお寺、ミケランジェロのダヴィデ像など、さまざまな作品がある。
どの彫刻も、幅約15cmの氷の塊を材料に、約マイナス7度の冷凍機の中で、CNCルーターを使って数時間をかけて丹念に彫られたものだ。氷を厚めに削って全体の形をつくってから、少しずつ彫って細かい部分を完成させたら、氷の向きを変えて同じ作業を繰り返す。ひとつの氷を掘るのに、1〜6時間ほどかかる。馬の脚などの複雑なものは、いくつかの氷を別々に彫ってからつなぎ合わせる必要があったという。
彫刻のテーマを決めるにあたり、サントリーは同社のウイスキーの愛好者から、人生においてお酒が重要な役割を果たした出来事を募集し、その中からテーマを選んだ。ある大学教員は、自分に勇気をくれるお酒のことを、自分の気持ちを奮い立たせてくれるリンカーン大統領の言葉になぞらえた。
※4/27 11:00、本プロジェクトが3Dプリントによって制作されたものだという記述を訂正しました。

詩の世界に出てくるような金閣寺が大好きだというウイスキー愛好家は、小さな氷の金閣寺が溶けてウイスキーの金色に染められていく様子を楽しみにしていると語っていた。

宇宙飛行士になりたいという子どものころの夢を叶えられなかった男性は、その悲しみを、3本の指で持ったグラスと宇宙飛行士の形をした氷で和らげたことだろう。


デザインのアイデアを出した愛好者たちは、実際に氷になったところを見ることができるイヴェントに招待された。大変な手間をかけてつくられた氷たちは、ウイスキーを注がれると数分で溶け出していく。


『勝利の女神ニケ』は、ギリシャ共和国のサモトラケ島(現在のサモトラキ島)で発掘された彫像。

