富山県と関西電力 電力供給目指す協定締結 半導体やデータセンター誘致に弾み
県と関西電力はきょう、関西電力が県内の水力発電で発電し関西方面に送っている電力の一部を、県内に供給することを目指した包括連携協定を結びました。
関西電力は富山県内で、黒部川水系に12か所、庄川水系に14か所、神通川水系に1か所のあわせて27か所の水力発電所を所有しています。県内全体で149万キロワット余りを発電していて、そのほとんどを関西方面に送っています。
県はきょう、関西電力とその電力の一部を県内に供給することを目指した包括連携協定を結びました。県では現在、半導体やデータセンターなど電気を大量に消費する産業の誘致に力を入れています。誘致にあたっては近年、環境への配慮からクリーンエネルギーを利用できるかどうかが重視される傾向にあることから、県はこの連携協定の締結を誘致の強みにしたい考えです。
「いま半導体関連の産業も立地してきているところです。今また、お話しているところもたくさんあります」
「再生可能エネルギーの供給というのがポイントになることもあります。そんなことも含めて今回の協定に基づいて、関電さんといろいろな話をできればありがたいなと思っています」
富山県と関西電力が結んだ今回の協定は、富山県の電力をめぐる歴史的な転換点となる可能性があります。
現在、関西電力は富山県内の黒部川・庄川・神通川に多くの発電所を所有していますが、発電した電力のほとんどは関西方面へ送られています。特に黒部ダムの黒部川第四発電所は、戦後の関西圏の電力不足解消を目的に建設され長年、富山にありながら関西の電力需要を支えるものとなってきました。
県がこの図式を変えたいと考えるきっかけとなったのが「新たな電力需要」です。
データセンターや半導体工場の誘致競争が全国で激しくなる中、クリーンエネルギーを利用できるかどうかが重視される傾向にあります。再生可能エネルギーである水力発電を県内で活用できれば、企業誘致の大きな強みになる可能性があります。ただ電気事業法などのルールにより、特定の事業者などに電気を販売することはできないとされていて、これをどうクリアするのかが今後の課題だということです。
関西電力 藤野研一副社長
「最近GX産業の立地の話とか地域未来戦略とか、こういう話でそれぞれの地方なんかが独自の戦略を持ってやることを国が応援するという雰囲気になってきておりますので、今のタイミングで富山県さんと協力することによってその壁を少しでもクリアできるようになればいいなとこういうふうに思っています」
こうした産業面での活用の一方で、県はきのう、黒部宇奈月キャニオンルートのツアー概要も発表しました。電源開発の過酷な歴史を改めて考える機会にもして、地域の振興につなげていく必要があります。
