「トマトジュース」はいつ飲むのが効果的?高血圧へ相乗効果がある食品も医師が解説!

トマトジュースはいつ飲むのが効果的でしょうか。メディカルドック監修医が飲むタイミングと相乗効果がある食品について解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「トマトジュース」を飲み続けると「血圧」は下がるのか?注意点も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)

浜松医科大学医学部卒業。腎臓・高血圧内科を専門とし、病院勤務を経て2019年中央林間さくら内科開業。相談しやすいクリニックを目指し、生活習慣病、腎臓病を中心に診療を行っている。医学博士、産業医、日本内科学会総合内科専門医、日本腎臓学会腎臓専門医、日本透析医学会透析専門医、日本東洋医学会漢方専門医、日本医師会認定産業医、公認心理師。

トマトジュースは血圧に効果がある?

トマトジュースは血圧を下げる作用があるという報告があります。トマトジュースの降圧作用がある成分は1つではなく、作用機序も異なります。今回はトマトジュースによる降圧作用に焦点をあてて解説をしていきましょう。
まず、トマトジュースを飲むだけで高血圧を改善することは難しいです。そのため、トマトジュースは血圧コントロールの補助として摂取することをおすすめします。
血圧コントロールの基本である生活習慣の改善を合わせて行いましょう。

トマトやリコピンにはどんな健康効果がある?

トマトはリコピンやベータカロチン、ビタミンEなどを含みます。これらには抗酸化作用があり、動脈硬化の進行を抑制するといわれています。
その中でも特にリコピンの健康効果に関する報告は多いです。リコピンは降圧効果やLDLコレステロールの酸化を阻害し、心血管疾患の予防に関与するという報告があります。
他にも健康効果があるといわれている栄養素が、アミノ酸のGABAです。GABAは降圧効果や精神安定の作用があるといわれています。
また、余分なナトリウムを排泄することなどによる、降圧作用があるカリウムも多く含みます。

トマトジュースは血圧を下げる効果がある?

トマトジュースは血圧を下げる効果が期待できます。トマトジュースに含まれるアミノ酸の一種であるGABAは降圧作用があると報告されています。
また、生のトマトに含まれるリコピンはそのままでは吸収されにくいです。トマトジュースなどに加工することで、リコピンが吸収されやすい形に変わるといわれています。

トマトジュースと他の血圧に効果がある飲み物との違いは?

降圧効果が期待できるといわれている成分の数が、トマトジュースと他の飲み物の違いです。
トマトジュースに含まれるリコピンやGABA、カリウムなど多くの成分に降圧作用があると報告されています。トマトジュースの他に降圧効果がある飲み物として、お茶が挙げられます。お茶はカテキン、コーヒーはクロロゲン酸など、ポリフェノールが降圧作用のある成分だといわれています。

血圧を下げたいとき、トマトジュースはいつ飲むのが良い?

トマトジュースはいつ飲むのが良いか、飲むのに適したタイミングについて以下で説明します。

朝にトマトジュースを飲む

朝にトマトジュースを飲むと、昼や夜に飲むのと比べて、リコピンの吸収率が高まるという報告があります。リコピンの吸収率を高めるには、朝の摂取がおすすめです。

食事中にトマトジュースを飲む

トマトジュースにはカリウムが多く含まれます。カリウムは、ナトリウムを排出をする作用があります。
食事中にトマトジュースを飲むと、食事で過剰に摂取したナトリウムを排出し、降圧効果が期待できるでしょう。

就寝前にトマトジュースを飲む

高血圧の原因はいろいろあるといわれています。ストレスや睡眠不足は高血圧のリスク因子です。トマトジュースに含まれるGABAは降圧作用の他にも、リラックス効果があると報告されています。また眠れない症状の改善効果があるといわれています。
GABAの血中濃度のピークは、個人差がありますが、摂取後30分~1時間です。トマトジュースを寝る前の30分~1時間前に摂取するとリラックス効果が期待できるでしょう。
トマトジュースはそれほどカロリーが多くないとはいえ、就寝前にジュースを飲むことがカロリー過多につながることもあるため気をつけましょう。

高血圧の人がトマトジュースと一緒に摂ると相乗効果がある食品は?

高血圧の人がトマトジュースと一緒に摂ると、相乗効果がある食品は食酢や油です。食酢は降圧効果が期待できる食品で、油はリコピンの吸収率を上げるためです。

トマトジュースにリンゴ酢

リンゴ酢などの食酢に含まれる酪酸は体内で代謝されるとアデノシンという物質になります。アデノシンには血管拡張作用があり、降圧作用があると報告されています。
トマトジュースに含まれる降圧効果があるといわれる成分とは異なるため、一緒に摂ることで降圧の相乗効果が期待できるでしょう。
リンゴ酢などの食酢を空腹時に飲むと、刺激を強く感じる場合があります。空腹時を避けて飲むようにしましょう。
また、トマトジュースにはカロリーがあります。適量の摂取にして、カロリーオーバーにならないようにしましょう。

トマトジュースにオリーブオイル

トマトジュースに含まれるリコピンは脂溶性です。オリーブオイルと一緒に摂ることで吸収が高まるという報告があります。
トマトジュースにオリーブオイルを入れて飲む際の注意点は、トマトジュースもオリーブオイルもカロリーが高い食品です。適量の摂取にして、カロリーオーバーにならないようにしましょう。

「トマトジュースと血圧」についてよくある質問

ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「トマトジュースと血圧」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。

トマトジュースを飲むと血圧にどのような効果がありますか

メディカルドック監修医

トマトジュースにはリコピンやGABA、カリウムが含まれ、これらは血圧を下げる作用があるといわれています。

高血圧が気になるとき、トマトジュースは毎日飲んでも大丈夫でしょうか

メディカルドック監修医

トマトジュースを飲むことで、降圧効果を期待できます。食塩の過剰摂取を避けるため、食塩無添加のトマトジュースを選ぶことをおすすめします。しかし、血糖値が上昇したり、カリウムを含むため腎不全があるとトマトジュースを飲まない方が良いこともあります。過剰な摂取はあまり勧められません。まずは、主治医に確認をしましょう。

トマトジュースはいつ飲むとより効果が出やすいですか

メディカルドック監修医

トマトジュースを飲むタイミングは、リコピンの吸収率が高まる朝の摂取がおすすめです。

低血圧の人が毎朝トマトジュースを飲むのはNGでしょうか?

メディカルドック監修医

トマトジュースは、高めの血圧を正常化させる作用があり、正常血圧者の血圧には影響しないという報告があります。低血圧の人がトマトジュースを飲んでも基本的には問題がないと考えられます。

まとめ トマトジュースは血圧に好影響を与える可能性があります!

トマトジュースは降圧作用がある飲み物であるといわれています。しかし、トマトジュースを飲むだけで血圧をコントロールするには限界があります。高血圧の原因となる、食塩の過剰摂取や過剰飲酒・過体重・運動不足など、食事や運動などの生活習慣の改善を行うことが必要です。トマトジュースは手軽に手に入れやすく、食生活にとり入れやすい飲み物です。
しかし、トマトジュースは糖質を含み、カロリーがあります。特に液体で吸収が良いため血糖値が高くなったり、中性脂肪が高くなったりすることもあります。そのため、過剰にトマトジュースをとりすぎることは勧められません。
血圧の治療のメインではなく、補助的な役割としての摂取をおすすめします。

「血圧」の異常で考えられる病気

「血圧」から医師が考えられる病気は9個ほどあります。各病気の詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

循環器系

高血圧低血圧狭心症心筋梗塞

腎臓系

慢性腎臓病

脳血管系

クモ膜下出血脳出血

呼吸器系

睡眠時無呼吸症候群

眼科

高血圧性網膜症

血圧が高くなる原因は、生活習慣・遺伝・加齢などさまざまあります。高血圧が続くと動脈硬化の進行や心疾患や腎臓病などの合併症を招くリスク因子になります。血圧が高くても症状は現れないことが多いです。高血圧が続く場合は、症状がないからと放置せずに、はやめに医療機関を受診しましょう。

「血圧」の異常で考えられる症状

「血圧」から医師が考えられる症状は3個ほどあります。各症状の詳細についてはリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。

血圧のサイン

頭が痛い

夜間の頻尿

めまい

血圧が高くても症状は現れないことが多いです。低血圧はめまいや倦怠感などの症状が現れる場合があります。これらの症状は他の病気でも起こるため、定期的な血圧測定がおすすめです。

参考文献

トマトのアミノ酸について 高田式久 日本家政学会誌Vol.63 No.11 745~749(2012)

Unsalted tomato juice intake improves blood pressure and serum low-density lipoprotein cholesterol level in local Japanese residents at risk of cardiovascular disease. Food Sci Nutr. 2019 May 15;7(7):2271-2279.

降圧効果を持つ機能性食品の薬理作用~血圧コントロールが期待される食品~.日薬理誌.2015;146:33-39.p35-36