由紀さおり・安田祥子姉妹、童謡で四季を歌い継ぎ40年…思い出のNYカーネギーホールで「もう一回歌いたい」
歌手の由紀さおり・安田祥子姉妹による2枚組みCD「童謡コンサート40周年記念ベスト40〜日本の四季〜」(ユニバーサル)がリリースされた。
これまで2人がライフワークとして各地で歌い続けてきた日本の童謡・唱歌計40曲を収録。「先人たちが作った美しい日本語の曲を歌い継いでいきたい」という思いを語った。(宍戸将樹)
曲目には、「春の小川」「浜辺の歌」「赤とんぼ」「お正月」など、季節ごとに歌われてきた懐かしい曲が並ぶ。歌とピアノが中心のシンプルな構成で、姉妹が息のあった美しいハーモニーを響かせる。
幼少期、ともに「ひばり児童合唱団」に所属し、童謡歌手として活躍。その後、姉・安田はクラシック、妹・由紀は歌謡曲をメインにそれぞれ歌手の道を歩んだ。ジャンルの違いもあり共演の機会はなかったが、母から「姉妹で一緒に歌ったら?」と背中を押され、由紀のコンサートに安田がゲスト出演したことを機に2人での活動が始まった。
安田はそれまでアメリカに留学していたが、「ジュリアード音楽院で周囲の様々な国の学生たちを見たときに、日本の歌を学んでこなかったと痛感しました」と、日本の歌に目を向けるきっかけになったという。
由紀いわく、「お姉ちゃんはマイクを使わずに歌うし、私はピアノだけよりはリズム隊がいてほしいと思う」と、お互いのスタイルの違いに最初は戸惑いもあったが、「2人で一緒に作るサウンドはソロとはまた違う世界観が広がる。それぞれの弱点をどう補おうかと考えてやってきた」のが長続きの秘訣(ひけつ)だという。
日本だけでなく、アジアやヨーロッパなど海外でも童謡の美しさや魅力を伝えてきた。思い出の場所は、これまで2回公演した米ニューヨークのカーネギーホール。「1回目(1995年)のときは緊張して、いつの間にか終わってしまった。もう一回、カーネギーで歌いたいと思っているので頑張ります」と由紀。「カーネギーの音の響きは印象に残っています。こうやってまだ歌えるのは幸せなことよね。コンディションを整えて臨まないと」と安田。2人とも意気軒高だ。
童謡や唱歌が歌われる機会が少なくなっていることに、危機感も抱く。日本でも夏と冬の「二季」化が進む中、美しい風景が連想されるような四季の歌を歌い継ぐことも自分たちの役割だととらえている。「このジャンルのアルバムを出す方もそう多くない。日本語の歌の抑揚や旋律を感じて、こういう歌もあるんだと知ってもらいたい」と願っている。
6月11日午後3時半から、LINE CUBE SHIBUYAで歌手の松阪ゆうきを迎え、40周年記念コンサートを行う。(電)03・3355・3553。
