【A4studio】「夜遊びの街」六本木から若者が消えた…「クラブでオール」する20代が激減したワケ
六本木の夜から「若者」が激減?
いまの六本木は、クラブ通いなどの夜遊びに興じる若者たちは激減し、残ったのは富裕層の中高年男性とそのカネに群がる港区女子ばかり…?
東京都港区・六本木といえばナイトクラブやバーが集まる“夜の街”という印象を持つ人も多いだろう。
80年代にはディスコブームが起こり、90年代には当時の日本のダンスシーンを牽引した超大型クラブ『ヴェルファーレ』が話題を集めた。2000年代以降も『エーライフ』やロアビルに入っていた『フラワー』など、数々の大型クラブが誕生しては人気を博し、六本木は何十年と長きにわたり“若者たちの夜遊びの聖地”として君臨していたのだ。
例えば一般的な繁華街なら、終電が近くなると自宅へ帰るために駅に向かう人々の流れができるものだが、六本木の週末は真逆。ナイトクラブなどに行くために終電間近にどんどん人が集まってきて、深夜1時頃、路上に人がごった返すという状況だったのだ。
しかし、令和のいま、夜の六本木の様子はだいぶ変化してきているという。
現在の六本木の状況を知るため、六本木に定期的に足を運んでいるという20代女性と30代男性に話を聞いた。
外資系、IT系経営者から声をかけられることも
まず話を聞いたのはカナさん(仮名・24歳女性)。カナさんは2カ月に1回ほどのペースで六本木に行くという。
「最近は頻繁に行ってるわけじゃないですけどクラブにはたまに行きますし、アート系の展示会やイベントを見に行くことも多いです。エステやサロンなど美容目的でも訪れることもありますね」(カナさん)
昨年の夏頃は、六本木にあるナイトクラブ『SEL OCTAGON TOKYO』などでたびたび遊んでいたというカナさん。近年の六本木のナイトクラブはどういった様子なのか。
「クラブにいるのは普通に若者が多いですよ。女も男も20代前半ぐらいの人が一番多かったと思います。
ただ男性客のなかには、30代以上の外資系やIT系のサラリーマン、経営者といった感じの人が多くて、実際にそういう人たちから声を掛けられて知り合う機会も多かったですね。女性客に関しては、高級ブランドとかの服やアクセを身に着けた美意識が高めの人が多いイメージでした。
まぁ純粋に音楽好きとか踊りを楽しみにクラブに来てるって人は、確かにそこまでは多くないかもしれないです。もちろん私みたいに六本木に来る20代もいますけど、クラブの需要が減ってきてるんでしょうね」(カナさん)
「オールで遊ぶ」熱気は無くなった
続いては、3年ほど前まで六本木のナイトクラブを頻繁に訪れていたというタカシさん(仮名・33歳男性)に話を聞いてみた。
「30代になってからはナイトクラブに行くことが少なくなり、現在六本木には数カ月に一度、仕事関係の会食や、知人の結婚式の二次会などで訪れる程度です。自宅からのアクセスが悪いということもあって、夜に友人たちと会うときは、最近はJR線が通る品川や恵比寿で過ごすことが多いです」(タカシさん)
タカシさんは、20代の頃と30代になった今とでは、六本木に訪れる目的も変化したと語る。
「20代の頃はクラブ目当てで、終電前後の時間に友達と六本木集合して、とにかく“気分を盛り上げに行こう”という動機がありました。
だけどいまは、『六本木ヒルズ』内のレストランや、『東京ミッドタウン』あたりの少し単価の高い居酒屋とか、落ち着いて静かに過ごせるお店に行くことがメインの目的になっています。30代になってから六本木という街に対して抱くようになったのは、“たまに訪れて背筋を伸ばす大人の社交場”といったイメージで、20代とはまた違った形で楽しんでいます」(タカシさん)
カナさんのように六本木で夜遊びをする20代もいるようだが、タカシさんいわく「自分より上の世代の人からは、“10〜20年前はオールで遊ぶ若者で溢れかえってた”という話は聞いたことありますけど、いまの六本木にはもうそんな熱気ないですよ」とのこと。ナイトクラブ最盛期に比べ、六本木に集まる若者の総数は激減しているのかもしれない。
記事後編は【若者の「六本木離れ」が止まらない…「港区女子と中高年男性」が集まる街に変化した理由】から。
