なぜMLB打者は「投手・大谷」を打てないのか? 極まりつつある異次元の完成度 米解説が論じる規格外の力「忘れがちだが、ボンズだって打者だけ」

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変幻自在の投球で打者を惑わせる大谷。その投球の質は高水準に達しつつある(C)Getty Images

 野球の本場であるアメリカで「神」と称される伝説的なスターにふたたび肩を並べた。現地時間4月18日に敵地で行われたロッキーズ戦で、ドジャース大谷翔平は9回の第5打席で右前打をマーク。ベーブ・ルースが1923年に残した50試合連続出塁記録に到達した。

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 打者として球史に残るレジェンドに並んだ一方で、今季の大谷は「投手」としても異彩を放っている。開幕3登板(18イニング)を消化した時点での防御率は0.50。加えてWHIP0.72、被打率.113、被長打率.194と驚異的なスタッツを記録。開幕間もないスモールサンプルとはいえ、投打二刀流の負担を思えば、その規格外さには脱帽するほかにない。

 その完成度はかなりの水準に達しつつある。ではなぜ、「投手・大谷」にメジャーの強打者たちは苦戦を強いられるのか。

「今、対戦を強いられている打者にとって、彼は悪夢のような存在だろうね。なぜなら10種類ぐらいの球種を自在に操ってくるような感じだからさ」

 そう語るのは、ドジャースOBのジェリー・ヘアストンJr.氏だ。

 地元局『Sports Net LA』の名物コメンタリーとして、日夜ドジャースのありとあらゆる情報を発信し続けている同氏は、米メディア『Dodgers Nation』のYouTubeチャンネル内で『球速帯を自在に操れるという大谷の“特性”にクローズアップ。「94マイルの速球を投げてきたかと思えば、次は98マイル、そして次はスプリット、さらに次はカーブ。しまいには100マイルのボールも来る。これほど打者にとって難しいものはない」と力説し、「変化球を含めて球速を変えられるから、投手としてあれだけ成功しているんだ」と論じた。

 打者心理を揺さぶり、手玉に取る大谷を「超一流の才能があって、賢いんだ」と絶賛したヘアストンJr.氏は、何かと話題となる「史上最高」を巡る議論にも一石を投じている。

「俺にとってショウヘイは今まで見てきた中で最高の選手だ。ついつい忘れがちだが、あのバリー・ボンズだって打者だけなんだ。でも、ショウヘイは違う。彼はマイケル・ジョーダンのように、最高の得点者であり、最高の守備者。超人的な運動能力を持ち合わせているんだ。まぁ不公平な比較ではあるとは思う。バリーだって守備は良かったし、走れたし、選球眼もずば抜けてて、総合能力が高かった。ただ、やっぱりショウヘイは特別だと言わざるを得ないよ。マウンドで10個三振も三振を奪って、1試合で3本もホームランを打つ選手なんて、おかしいだろ?」

 この先、大谷の異次元の活躍がどこまで続くかは分からない。いつかは加齢によるフィジカルの衰えという“壁”に向き合う日はやってくる。それでもヘアストンJr.氏のような識者の声は、米球界内で「投打二刀流」の評価が揺るぎないものになった証左と言えよう。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]