クイックル 洗面ボウルクリーナー開発者に聞く 洗剤スポンジ一体で手軽に【経済トレンド】

花王が2025年4月に発売した「クイックル 洗面ボウルクリーナー」が好調だ。洗剤とスポンジを一体化した円筒の形状で手を汚さずに簡単にきれいになる。商品開発を担当した花王の成田行人(なりた・こうじん)さんにヒットの秘密を聞いた。(共同通信=出井隆裕記者)
「洗面台は家族全員が使い、水あか、ぬめり、歯磨き剤、せっけんかすなどの汚れがあります。一方、掃除は洗剤も道具も人それぞれで定番が確立されておらず満足度が非常に低いという傾向にありました」
まずスポンジ側を洗面ボウルに押しつけ洗剤の液を出して泡立てる。そして全体を軽くこすり洗いして最後は水で流すだけだ。容器内の洗剤がなくなるまで繰り返し使える。「気づいた時にちょこちょこと洗える点も需要を捉えた要因だと思います」
スポンジと一体の形状はすでに商品がある靴磨きや化粧品などを参考にした。「置き場所をとらないという条件を満たすために一体形状にしましたが、逆流による容器内の汚染が課題でした。スポンジと容器の間にある樹脂バネの弁が洗剤量調整や逆流防止の役割を果たしています」
想定価格は本体、詰め替えとも1個610円前後。発売直後から計画を上回る売れ行きで出荷停止となり、2025年11月に供給を再開した。「ニッチ(隙間)な商品で需要はそこまで多くないと思っていたのですが、交流サイト(SNS)で話題になって想定以上の反響を得ました」。成田さんは青森県出身の40歳。

