一生使える「鉄のフライパン」の育て方。油を塗ったまま保管するのが鉄則
料理好きなら一度は憧れる鉄のフライパン。とはいえ、「お手入れが大変そう」と、ハードルの高さを感じている方も多いのではないでしょうか。ESSEonlineの便利グッズ担当・もちづきが日用品のモヤモヤの解消法を調べるこのコーナーでは、今回、フライパンを製造するパール金属に直撃! 「鉄フライパンを長く愛用するための正しい使い方」を伺いました。

鉄製フライパンはメンテナンス次第で「一生使える」

鉄のフライパンは耐久性が高く、使い方次第で一生使えると言われます。一方で、変形やハンドルの焦げつきといったトラブルも起こりがちです。長く愛用するための注意点はどのようなものでしょうか。
「鉄のフライパンは、きちんと使えば“一生もの”の調理器具です。ただ、家庭で使うときに注意したいのが“強火にしすぎてしまう”ケース。ステーキや野菜炒めをおいしくつくりたいという思いから、ついガス火を強くしてしまいがちですが、これが変形や劣化につながります」(パール金属小柳隆章さん、以下同)
とくに注意したいのが、フライパンのハンドル部分。
「プロ仕様のフライパンはハンドルも金属ですが、家庭用のものは木製や樹脂製のハンドルが多く使われています。木製のハンドルは、つけおき洗いや、水が付着した状態で放置したり、ハンドルの表面を固いスポンジなどでこすると表面の塗装がはがれ、水を吸いやすくなってしまいます」
この状態で浸水・乾燥を繰り返すことでハンドルの木部が割れたり、カビが生えるなどの劣化につながってしまうのだとか。
「また、ハンドル部に火があたらないように注意することも重要です」
鉄フライパンはどんな調理に向いている?

では、鉄のフライパンはどんな料理に向いているのでしょうか。
「鉄のフライパンが得意なのは、食材の表面を高温で焼きつける調理です。たとえばステーキのように、表面をカリッとさせて中に肉汁を閉じ込めるような料理、野菜炒めなど、シャキシャキに仕上げたい料理は大得意。強火でおいしく仕上げたい料理に向いていると言えます」
鉄フライパンは「油を塗って保管」が基本

鉄フライパンを長く使ううえで欠かせないのが、使用後のお手入れ。ポイントは“油をきらさない”ことです。
「鉄のフライパンは、油がなじんでいる状態が理想的。そのため、洗う際は、できれば洗剤を使わず、『ささら』(細く裂いた竹や木を束ねた道具)などで汚れを落としてお湯で流してください。その後、水分を完全に飛ばすために空だきをします」
水気が残っているとサビの原因になるため、しっかり飛ばしてから冷まして収納することがポイント。
「さらに大事に使いたい場合は、キッチンペーパーに油をしみ込ませて、フライパンの内側に薄く塗っておくと長もちします。ただし、油を塗ったまま重ねて収納すると、上のものがベタベタになってしまうので注意が必要です。使用頻度が低い場合は、油を塗ってからビニール袋に入れて密閉保管するのもひとつの方法です」
鉄フライパンで「洗剤を使ってはいけない理由」
鉄フライパンのお手入れでよく聞くのが、「洗剤は使ってはいけない」というルール。それはなぜなのでしょうか。
「洗剤は油分を落とすためのものなので、せっかくなじんだ油膜まで落としてしまいます。そうなると、フライパンは“ただの鉄板”の状態に戻り、サビやすくなってしまうんです」
もし誤って洗剤を使ってしまった場合は、どうすればよいのでしょうか。
「しっかり乾かしたあと、必ず油を塗ってから保管してください。万が一サビが出ても、金属タワシで落として、再度油をなじませれば問題ありません。油を塗って保管することの衛生面も、食用油なので基本的に心配はいりません。次に使う前に軽く洗えば大丈夫ですよ」
鉄フライパンは、少し手間をかけることで、自分だけの調理道具へと育っていきます。日々のメンテナンスを楽しみながら、長くつき合っていきたいですね。
