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「長男が1月1日生まれで、1歳の誕生日ケーキ選びに悩みました」

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ある日、同僚からこんな話が上がった。

「1月1日、誕生日ケーキが買えない問題」

2025年の幕開けと共に初めての誕生日を迎えた長男。地元の店でケーキを買いたかったが、店休日だった。

結局、元日も営業しているチェーン店で購入したという。馴染みの店で…とはいかなかったが、家族でフルーツケーキを囲んで温かくお祝いした。

「集まりでみんなに祝ってもらえるのはうれしいですよね。『元日生まれ』でいろいろな人に覚えてもらえるのはありがたいです」

「次の誕生日ケーキは、どこで買おう」同僚は思案している様子だった。

小学生のころ、誕生日ケーキは無かった

熊本で活躍するタレントの加納麻衣さんも1月1日生まれ。お話を聞かせてくれた。

「小学生のころ、誕生日にケーキは無かったです。3日になったら近所の店が開くので、その時に食べていました」

「誕生日プレゼントがお年玉と合算されたり、冬休みで友達と会えなかったり、悲しかったことの方が多いかも…でも、今となっては1月1日生まれでよかったと思います!」

「仕事で覚えてもらえるし、会話のきっかけにもなる。全世界が『おめでとう!』と言ってくれる気持ちになれます」

実は、ご主人の弟さんも1月1日生まれ。元日には夫方の実家に集合し、用意されるケーキには2人の名前が刻まれているという。

視聴者からも募集 「ケーキ問題」どうしている?

RKK熊本放送が1月1日生まれの「あるある」を募集したところ、17人の回答のうち、10人が「ケーキが食べられない(食べられなかった)」ことを挙げた。

その場合、「日付をずらしてケーキを食べる」「寿司や焼き肉、オードブルで特別感を味わう」ことで、誕生日を祝ったという。中には「正月の祝い膳が誕生祝い代わりだった」という回答も…。

特に50代以上の回答者からは「子どもの頃に食べた思い出がない」という声が目立った。

当時は、現在よりも元日から営業するコンビニや大手チェーン店が少なかっただろう。多くの「元日生まれ」達の心に、誕生日ケーキ問題が刻まれているようだ。

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元日営業30年 個人ケーキ店の思い

現在も多くの個人店は休みを取るが、中には明確な目的を持って元日営業を続ける店もある。

熊本市南区野口の「トランテアン」はオーナーシェフの川井一弘さんが1人で切り盛りする店だ。

今年で30周年。毎年、初日の出が昇る前からオーブンを温める。

元日営業のきっかけはシンプル、客からの要望だった。

川井一弘さん「お客さんから『1月1日に誕生日ケーキを買いたいんですけれど、お店は開けないんですか?』と聞かれてね」

「頼まれると、断れない性格なんですよ。長く続けると、“元日は仕事”と体が覚えます」

その噂が噂を呼び、以来30年、元日にケーキを予約する客が絶えない。最近はインターネットの情報を頼りに飛び込みでやって来る客も多いようだ。

元日のケーキ店

2026年1月1日。今日も、誕生日ケーキを求める客が次々とやってきた。

20代(息子が5歳の誕生日)「今までは大手チェーンのケーキを買っていましたが、違うケーキを買ってみたくて予約しました。息子が生クリームが苦手なことと、クッキーを乗せたかったので、こういった要望に応えてもらえるのがありがたいですよね」

40代(母が誕生日)「なかなかケーキが食べられなかったので助かります。正月は和食が多いので、3時のおやつに。クリームが欲しくなるので」

「誕生日の人がいる限りは、やっぱり休めませんね。元気なうちは続けますよ」と川井さん。

インタビュー後間もなく店のドアベルが鳴り、次の客を出迎えた。