“フロントが壊される音がする”“怖くて近づけない”開業250年 老舗温泉旅館にクマ 緊急銃猟で駆除 緊迫の脱出劇 盾を持った警察官が展開 (山形・米沢市)
経営者の家族から聞こえてきたのは、恐怖の声だった。
きょう午前、クマが山形県米沢市にある温泉旅館 滑川温泉 福島屋旅館に出没した。
クマは温泉旅館のフロント付近に侵入し、あたりを破壊。
午前11時49分。緊急銃猟で駆除された。
滑川温泉 福島屋旅館はおよそ250年前に開湯した温泉で、美しい川を眺めながら四季折々の景色を楽しむことができる名所だ。冬は雪が多いため、今年は今月4日に冬季休業に入っていた。
そんな旅館に、クマは出た。
今年山形県内では2000件を超えるクマの目撃情報があり、米沢市も例外ではなかった。
■クマは数日前から目撃され箱ワナ設置も...
この温泉旅館では数日前から敷地内でクマが目撃されていて、箱ワナを設置するなど対策が取られていた。
しかし、クマが入ったのはワナではなく、館内だった。
冬季休業とはいえ、館内には3人の従業員がいた。
けさ7時ごろ、館内に侵入したクマを経営者家族の70代女性が発見する。
クマは1.5メートルほどの成獣とみられる。
みられる、というのは、緊迫した状況の中で正確な体長を見る余裕などなかったのだろう。
2階からの目撃だったが、それほど緊迫した場だった。
■怖くて近づけない
宿の外にいる関係者への電話で経営者の家族は“フロントが壊される音がする”“怖くて近づけない”などと話していたという。
通報をうけた警察や市、猟友会などが現場に集まる。
その時になってもクマは館内にいた。
隙をついて警察官が館内に入る。経営者家族3人は2階で待機していた。
警察官と経営者家族は非常階段に急いだ。
クマと鉢合わせしたり、刺激したりするのは危険だ。
隙をついてパトカーに避難し、けが人はいなかった。
館内に留まるクマをどうするのか。現地では盾を持った警察官が展開するなど緊迫した状況の中で、対応が進められた。
そして午前11時49分。
緊急銃猟でクマを駆除した。
クマの大きさは1.2メートルだった。
現場では壊されたフロントの状況の確認などが続いている。
