記事のポイントTikTokを起点にKビューティ人気が再燃し、SNSとインフルエンサーが普及を後押ししている。スピキュールなど革新的な浸透技術が注目され、米国ブランドへの採用が広がっている。高品質かつ価格競争力のある製品が支持を集め、米国での展開が加速している。
Glossyはここ数カ月にわたり、米国で続くKビューティの大ブームを継続的に追ってきた。セフォラ(Sephora)での再躍進、カラーコスメの存在感拡大、そして7月から8月にかけて13の新Kビューティブランドを導入したアルタ(Ulta)での展開強化などがその一例だ。8月7日の「Glossy Beauty Podcast」では、共同ホストのレクシー・レブサック氏が、共同ホストのサラ・スプラッチ・ファイナー氏にインタビューを行い、Kビューティ人気再燃の要因や注目されるトレンド成分、そして手頃な価格がこのカテゴリーの魅力を支え続ける理由について掘り下げた。その前に、レブサック氏と共同ホストのエミリー・ジェンセン氏は、マーサ・スチュワート氏が立ち上げる新ビューティブランド「エルム・バイオサイエンス(Elm Biosciences)」について議論。このブランドは、過去に同ポッドキャストに出演したダヴァル・バヌサリ氏と共同開発されたものだ。また、バス&ボディワークス(Bath & Body Works)の大学書店進出や、ダイソン(Dyson)がヒートスタイリングツールに対応させて開発した新スタイリングコレクションについても取り上げた。以下は、エピソードのハイライトの一部を編集したものである。

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Kビューティが復活した理由

ファイナー氏:今回の取材はキャリアで2度目の深掘りで、Glossyでは初めてだった。複雑で意外な答えを探していたが、結果は意外ではなかった。それはSNS、具体的にはTikTokだ。新型コロナ禍にさかのぼるが、人々が自宅で過ごす時間が増え、シートマスクのようなアイテムを使って楽しむ時間ができたことが背景にある。加えて、インフルエンサーがこれまでにない規模で製品の教育や説明を行い、それが普及を後押しした。つまり、理由は極めてシンプルだった。

Kビューティ2.0で注目すべき成分

ファイナー氏:スピキュールは、海綿やシリコン結晶から得られる微細な針状構造物だ。今後さらに詳しく取材を進める予定だが、これらは肌に微細なチャネルを作り、アクティブ成分の浸透を高め、細胞のターンオーバーやコラーゲン生成を促進する。マイクロニードリングと同様の効果を製品化したものといえる。今回の記事では、アルタでの新製品大量流入を扱ったため、簡潔に「Kビューティならではの革新的な浸透技術、たとえばボトル入りマイクロニードリングと呼ばれるスピキュールを採用した製品が登場している」と説明しただけだった。しかし、米国ブランドがこうした技術を採用しはじめており、具体名はまだ明かせないが、すでにローンチ準備が進んでいる。かつてシートマスクが米国ブランドにも普及したように、スピキュールも同じ道をたどるだろう。ほかのKビューティ発の新トレンドでも、同様の動きが出てくるはずだ。

価格の魅力

ファイナー氏:Kビューティの魅力のひとつは、米国ブランドや伝統的な老舗ブランドに比べ、一般的に価格が低いことだ。たとえば、エスティローダー(Estée Lauder)のモイスチャライザーと、アモーレパシフィック(Amorepacific)傘下ブランドのモイスチャライザーを比べると、明らかに価格差がある。ただし、高級ブランドとして知られる雪花秀(Sulwhasoo)などは除く。エストラ(Aestura)というブランドを例に挙げると、これは最安値のKビューティブランドではなく、キッチュさや若年層向けの訴求で勝負しているわけでもない。韓国では皮膚科クリニックでも扱われるダーマコスメティックブランドだ。そのバリアモイスチャライザークリーム(Atobarrier 365 Cream Moisturizer with Ceramides & Niacinamide for Skin Moisture Barrier Repair)は、2.7オンスで32ドル(約4700円)である。一方、セフォラで「バリアクリーム」を検索すると、スキンフィックス(Skinfix)は1.7オンスで54ドル(約7900円)と、明らかな価格差がある。[原文:An insider’s guide to K-beauty’s US renaissance, plus industry news]Sara Spruch-Feiner(翻訳、編集:藏西隆介)