川崎一色のコンセプトルーム。様々な工夫が詰まっている。写真:塚本侃太(サッカーダイジェスト写真部)

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 川崎フロンターレの2024年のトレーニングウェアの左鎖骨部分には、カラフルなロゴマークが入っている。

「HOTEL MOLINO」

 2024年1月に川崎フロンターレとオフィシャルパートナー契約を結んだ株式会社ホテルモリノのロゴである。

 新百合ヶ丘駅の目の前に立つホテルモリノは1997年に開業。宿泊はもちろんのこと、レストランやカフェラウンジの活用など、様々なシーンで多くの人の集う場所となっている。そんな地域に密着したホテルが、地元の川崎フロンターレと手を取り合い、サポーターとしては一度は泊まってみたい、“川崎一色”のコンセプトルームも設置。予約を随時受け付けているというのだ。

 コンセプトルームにはそこでしか見られないようなグッズやデザインが満載。サポーターの心をくすぐる仕掛けも多数あり、宿泊だけでなくお茶会などシチュエーションに合わせた活用方もできるという。

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 もっとも、ホテルモリノはどうして、2024年から正式に川崎をサポートするようになったのか。まずは中島健介代表取締役が説明する。

「ここは祖父が始めたホテルで、祖父は地域の社交場にしたいという想いを持っており、新百合ヶ丘や麻生区周辺の開発も手がけていました。そしてもっと地元を盛り上げていきたいという願いも抱えており、その想いを継ぐためにも、面白い、楽しいコンテンツを取り入れようと、フロンターレさんと手を取り合ってやっていきたいと考えました。フロンターレさんと一緒に地域を盛り上げたいと」

 さらに大きなキッカケとしては、弟の中島洋平常務取締役がフロンターレファンだったという背景もある。

「僕は大学生の頃からずっとフロンターレが好きで、当時チームはJ2にいましたが、(コアなサポーターが集う)Gゾーンで応援していました。その後、子どもが生まれ、あまり行けない時期もあったのですが、子どもも少し大きくなって一緒にスタジアムに行ったらすごく好きになってくれた。そこから家族で一緒に応援を始めました。アウェーの遠征にも行かせていただきましたが、その縁でフロンターレのスタッフさんとも仲良くなり、そのなかで今回のパートナー契約の話をいただいたんです」

 改めてコンセプトルームにはふたりとも太鼓判を押す。

「こだわりたいと思いましたので、一から考え、小さいマグカップまでこだわりました。楽しんでやらせていただきましたし、ファンの方はどう感じるかなと色々話を訊きながら作らせていただきました」(中島健介代表取締役)

「僕は実際に泊まらせていただいて、フロンターレ好きとして『これだな』と!! みなさんにもぜひとも泊まっていただきたいと思います」(中島洋平常務取締役)

 実際には、扉を開けた瞬間から部屋は“フロンターレ一色”で、床にはピッチのような緑の絨毯が敷かれ、テーブルやソファにはフロンターレグッズがぎっしり。ルームウェアもオリジナルデザインのユニホームのような一着になっており、ベッドには未販売のホテルマンの格好をしたふろん太があしらわれたクッションまで用意されている。さらにバスルームまでフロンターレデザインとなっており、一泊だけでは、すべてを見切れないほどのボリュームである。
 加えてカフェでは、カブレラやサッカーボールをモチーフにしたお菓子なども楽しめる「フロンターレアフタヌーンティー」も販売していた(現在は販売終了)。また今後は、宴会場などを活用したパブリックビューイングなども企画する予定で、フロンターレとより力を合わせて、地域の人々を笑顔にしようという、ポジティブな空気が広がっている。

 改めて中島健介代表取締役は力を込める。

「10年くらいすると横浜の市営地下鉄も新百合ヶ丘のほうに延伸してくる予定です。そうなった時に、より面白い街になっていたい。そこはスポーツの力をお借りして、フロンターレさんと手を取り合うことで、地元を盛り上げていきたいと考えています。

 これまで川崎市と離れた場所にあるため、なかなか接点を持てませんでしたが、うちが手を上げたことが良かったと言っていただけるようにやっていきたいですね」

 フロンターレを中心に、川崎全体が盛り上がる。ホテルモリノの人々を笑顔にしたいという想いは、きっと周囲の人たちにも伝わっているはずである。

サポーターの方もそうでない方も、一度、訪れてみるのはいかがだろうか。
 
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)

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