2日からの週は、フランスと韓国での政治混乱が話題となった。ただ、市場は極度のリスク警戒には陥らず。フランスではバルニエ政権が崩壊し、今後の政権については未確定の状況。しかし、先週の段階で急落したフランス国債はこの週には次第に買い戻されている。混乱前の状況には戻し切れずも、落ち着きは取り戻している。米独株価指数が連日最高値を更新するなかで、仏株も今週は連騰している。韓国では尹大統領が突然の非常厳戒を発令、その数時間後に撤回、続いて国会が同大統領の弾劾の動きをみせている。リスク回避の反応でドル円は一時148円台に下落も、その後は151円台まで反発。週末にかけては150円付近へと値動きが収束した。政治関連の話題が錯綜するなかで、市場では12月日銀利上げ観測が後退する場面があった。しかし、ハト派で知られる中村日銀審議委員が12月利上げについて否定しなかったことが利上げ期待をつないだ。そして、12月米FOMCでの利下げ動向を占う上で重要な米雇用統計が発表され、ドル売りの反応が見られた。ドル円も150円を割り込んでいる。ストップを巻き込んで一時149.50付近まで下落。


(2日)
 東京市場では、ドル円が上昇。朝からドル高円安に振れ、一時150.75付近まで上昇した。フランスのアルマン経済・財務相が、国民連合(RN)ルペン氏からの予算に関する要求を拒否する姿勢を示したことによるユーロ売り・ドル買いがドル円相場の支えとなった。また、トランプ次期米大統領がBRICS諸国に対して、脱ドル化を推進すれば100%の関税を課す考えを示したこともドル買いにつながった。午後には上げが一服し、150円台半ばまで伸び悩む場面があった。ただ、押しは浅く、その後はこの日の高値圏を維持した。ユーロ円は、朝のユーロ売り局面で一時158円割れに沈んだが、午後は一転して円売り優勢となり、158.64付近まで上昇する場面があった。ユーロドルは午後に一時1.0515付近まで下落した。

 ロンドン市場では、ユーロが軟調。フランスの政情不透明感がユーロ売りの背景。バルニエ政権の予算案に対して極右政党RNが強硬に反発、内閣不信任案の提出が必至の情勢となっている。仏債券や仏株式に売り圧力が掛かっており、フランス売りの状況に。ユーロドルは週明けの1.05台後半からロンドン時間には一時1.05台割れ水準まで下押しされている。ユーロ円も158円台後半から157円台半ば付近へと下落。対ポンドでのユーロ売りも顕著となっている。東京市場で150円台後半まで買われたドル円も、ユーロ円の下落とともに一時150円付近まで反落した。ポンドドルは対ユーロでのポンド買いとともに1.26台後半から1.27台前半へと反発。ポンド円は190円台前半から191円台前半で神経質に振幅している。11月ユーロ圏製造業PMI確報値は45.2と速報値から変わらず。一方、英製造業PMI確報値は48.6から48.0へと下方改定された。一方、11月英ネーションワイド住宅価格は前月比+0.2%と予想外の大幅上昇となっている。

 NY市場では、ドル高とともに円高が進行。ドル円が急速に売られ、149.10円付近まで一気に下落する場面も見られた。特段の売り材料は見当たらなかったが、米国債利回りが上げ幅を縮小し、それを見て150円台が重かったドル円にまとまった見切り売りが出た可能性もありそうだ。全体的にはドル高の動きではあったが、それ以上に円高がドル円を圧迫している。ストラテジストは、現在の国際情勢は円高派に有利だと述べている。日本経済は2025年に回復の可能性が高く、今年度のGDPは1.8%と予測。また、欧州よりもトランプ関税のショックを吸収する体制が整っているとした。この日発表の11月のISM製造業景気指数は48.4と前回から反転し、予想も上回った。新規受注が8カ月ぶりに基準の50を回復したほか、雇用指数も上昇し、米製造業の回復を示唆した。ドル買いが優勢となる中、ユーロドルは戻り売りが強まった。1.06台前半の21日線付近で上値を抑えられた。一部のECB理事から、12月の理事会では大幅利下げも協議するとの発言も出ておりユーロを圧迫。ここに来てフランスの政治情勢が流動的になっていることもユーロの上値を圧迫。ポンドドルも戻り売りが強まった。今週は英PMIの確報値が発表になる程度で、主要な英経済指標は予定されていない。しかし、一部は5日木曜日に発表される英中銀の意思決定者パネル調査に注目しているようだ。予算案に対する企業反応が明らかになることが期待されている。