ロンドン市場では、円買いが一服している。東京午後の中村日銀審議委員の会見では「年内の利上げは今後出てくるデータや短観を見て判断したい」「利上げに反対しているわけではない」とハト派らしからぬ発言を行ったことがサプライズ気味の円買いにつながった。ドル円は150円台割れから149円台後半へと下落した。しかし、欧州株が連日の上昇で始まると、米債利回りも上昇。ドル円は150円台前半へと買い戻されている。フランスではバルニエ政権が崩壊したが、仏独債利回り格差は縮小している。仏政局をめぐる初期段階の動きは市場に消化されているようだ。ユーロドルは1.05台半ば付近へと上昇したあとは1.05台前半に押し戻されている。ポンドドルも1.27台前半で上昇一服。ややドルに買戻しが入っている。クロス円は下に往って来い。ユーロ円は157円台半ばから158円台前半で、ポンド円は190円台半ばから191円台前半で上下動した。英DMPインフレ調査は上向いた。一方、ドイツ製造業新規受注、フランス鉱工業生産、ユーロ圏小売売上高などはいずれも前月の数字から落ち込んだ。ただ、ユーロ対ポンド相場はほとんど反応しなかった。
 
 NY市場では、ドル売りとともに円安の動きもみられた。ドル円は一時150.70付近まで買われたあと、米カリフォルニア州北部で大きな地震が発生したことから、一時150円を割り込む水準まで下落する場面も見られた。その後は150円付近で揉み合った。大統領選絡みの動きもひとまず消化し、次第に手掛かり材料も少なくなる中、投資家は日銀の動きに注目している。ここに来て12月利上げを見送るのではとの観測が強まっており、円相場は円安で反応。ただ、12月が見送られれば1月といった具合で、さほど変化はないように思われる。短期金融市場では12月に利上げ行う確率を30%程度、1月までなら75%程度で見ている状況。FOMCにも注目を集めているが、明日の米雇用統計がよほど強い内容にならない限り、25bpの追加利下げは既定路線といった雰囲気だ。ユーロドルは1.05台後半に買い戻された。前日にバルニエ内閣が崩壊した。マクロン大統領は後任の首相探しに着手したが、首相探しは難航が予想され、仏政治は流動的となっている。いまのところ市場は落ち着いた反応を見せている。ポンドドルは一時1.2770付近まで上昇。リーブス英財務相が発表した260億ポンド規模の雇用主への給与税引き上げに対して、英企業の半数以上が値上げと人員削減を計画しており、インフレ圧力が高まることも懸念されていることが明らかとなった。

(6日)
 東京市場で、ドル円はやや上値重く推移。午前の150.28近辺を高値に日経平均の下げとともに軟化。東京午前に韓国で再び戒厳令が出される可能性が報じられると150円台割れから149.77近辺まで下値を広げた。その後、韓国国防相代行が2回目の戒厳令の噂を否定したことなどから再び150円台に乗せた。しかし、取引終盤には再び149円台後半へと下落。。韓国の野党議員が韓国の尹大統領の国会訪問を阻止したことや、韓国国会議長が演説予定をとりやめたことなどが一部で報じられ、韓国情勢の混乱が重石となった。クロス円も昼過ぎにかけて軟化。ユーロ円は158.38付近まで、豪ドル円は96.30付近まで一時下落したあと、この日の安値圏で小動きとなった。ユーロドルはドル高傾向となり、午前に一時1.0566付近まで下落する場面があった。

 ロンドン市場では、ドル円が堅調。東京市場では韓国情勢の不透明を受けて150円台割れへと沈む場面があったが、ロンドン時間に入ると上昇の動きを強めている。欧州株が堅調に推移、米債利回りも上昇するなど、リスク選好の動きとなっている。ドル円は一時150.70近辺まで上伸。クロス円も同様に買われている。ユーロ円は158円台半ばから159円台前半へ、ポンド円は191円付近から192円台前半へと上昇。今週は独仏株が連騰、特に独DAX指数は連日の最高値更新となっている。独仏10年債利回り格差もフランスの政局不安前の水準へと戻してきており、リスク警戒の動きは落ち着いている。また、この後の米雇用統計発表が注目されるなかで、短期筋のポジション調整が入る面も指摘される。ユーロドルはポンドドルはやや上値を広げているが、前日NY終値から離れずの推移となっている。ユーロドルは1.05台後半、ポンドドルは1.27台半ばから後半での推移。

 NY市場はこの日の11月の米雇用統計を受けてドル売りの反応が見られ、ドル円も150円を割り込んでいる。ストップを巻き込んで一時149.50付近まで下落。今回の結果を受けて市場では、12月FOMCでの0.25%ポイントの利下げ期待が強化されているが、来年以降についてはなお確証が掴めないようだ。市場では、来年の早い段階で利下げが一旦停止されるとの見方も出ている。CMEのフェドウォッチでは85%程度の確率で、12月の0.25%ポイントの利下げを織り込んでいるが、1月については据え置きの可能性を高めており、追加利下げの可能性は25%程度。