ソシエダでプレーする久保建英【写真:Getty Images】

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ソシエダ移籍後、好パフォーマンスを続ける久保の姿にレアル専門メディア注目

 スペイン1部レアル・ソシエダの日本代表MF久保建英は、名門レアル・マドリードから完全移籍して迎えた今季、攻撃の主力として輝きを放ち、現地でも高評価が与えられている。

 傑出性のあるプレーぶりは注目を集めており、レアル専門メディア上では古巣復帰の可能性に目が向けられた。

 久保は今夏、保有元のレアルからソシエダへ5年契約で完全移籍。レアルが保有権の半分を600万ユーロ(約8億4000万円)で売却し、残りの50%を保持する形での契約が結ばれた。5シーズンの間は買い戻すことが可能となる一方、契約解除条項は約6000万ユーロ(約80億円)に設定されている。

 新天地ではシーズン序盤から躍動。カディスとのラ・リーガ開幕戦でチームを1-0勝利に導く決勝ボレー弾をマークすると、ボールを保持するチームスタイルの中で持ち味を十分に生かしながら、主力としての立場を確立した。チーム内での信頼も厚く、ここまでの公式戦22試合に出場し、3ゴール5アシストをマークしている。

 1月25日のスペイン国王杯(コパ・デル・レイ)準々決勝では、下部組織時代を過ごしたFCバルセロナ相手に存在感を発揮。チームは0-1で敗れベスト8で敗退となったものの、クロスバー直撃のシュートや絶妙クロスからアシスト未遂となる場面を作り出すなど、チームの中で“違い”を見せつけた。

 久保の傑出したパフォーマンスを受けて、現地ではレアル復帰の可能性に目が向けられている。現地紙「Libertad Digital」でレアルの取材に携わるジャーナリストのセルジオ・バレンティン氏は、バルサ戦後にツイッター上で「タケ・クボはレアルで活躍できるレベル、人格を持っている」と、実力に太鼓判を押した。

 さらに、レアル復帰を推す論調は専門メディア「Planeta Realmadrid」でも展開され、「レアル・マドリードが久保を取り戻すには、いくら払えばいいのだろうか?」との見出しで、ソシエダでのパフォーマンスに注目。バルサ戦のプレーぶりに対し「チームの中でもトップクラスの実力者だった」と称えつつ、レアルとソシエダ間で結ばれた契約条件と照らし合わせながら、6000万ユーロの違約金が発生することなどが紹介された。

 そんな久保のレアル復帰の可能性について、記事では「レアル・マドリードが彼との契約を考えているわけではない」と前置きしつつも「確かなことは、今シーズンの彼のパフォーマンスを考えると、レアル・マドリードのドレッシングルームに居場所がなかったとは考えにくいということだ」と指摘。ソシエダが次節のラ・リーガ第19節でレアルとの対戦を控えるなか、現地では日本人アタッカーを再評価する声が所々で上がっているようだ。(FOOTBALL ZONE編集部)