アニメ映画史上に残る万感のラストシーン!『劇場版 銀河鉄道999』が放送に
身体を機械に変えることで、人間が永遠の命を手にした未来。
スラム街に暮らす少年・星野鉄郎は、謎の美女・メーテルに導かれて銀河鉄道999号に乗り込み、旅に出る。
目的は機械の身体を無償でくれるというアンドロメダへ行き、永遠の命を手にすること。
そして、母を殺した機械伯爵に復讐をすること。
しかし、旅の最中で様々な人と出会い、人が限りある命を生きる意味を知った鉄郎は、いつしか「機械の身体をくれるという星を、破壊してしまいたい」と考えるようになる。
そして旅路のはてに、999号は終着駅に……。
本作は1979年に公開されて社会現象的なヒットを記録、1980年代前半にかけての一大SFアニメブームを巻き起こすきっかけとなった。
原作は『宇宙戦艦ヤマト』への参加でその名を広く知られるようになった漫画家・松本零士で、彼は本作の大ヒットによりアニメブーム初期の中心人物となる。
また、ゴダイゴの主題歌『銀河鉄道999』はオリコンチャートで最高2位、当時のアニメ主題歌で歴代最高売り上げ枚数を記録し、EXILEをはじめとした多くのアーティストによっていまだにカバーされ続けている名曲だ。
監督はアニメ界の巨匠・りんたろう(本作のクレジットはりん・たろう)。
本作が初の劇場監督作だったりん監督は、自身が好きだったというイタリア映画やフランス映画のスタイルを意識して絵コンテを描いたという。
そこに松本零士の持ち味であるロマンティズムが重なることで、この映画は壮大な宇宙を舞台にした瑞々しい少年の成長物語--青春ドラマとなった。
そのドラマを特にダイナミックに、時にエモーショナルに彩るのが、作画監督・小松原一男や伝説のアニメーター・金田伊功を筆頭とした、豪華なアニメーター陣が精魂を込めたアニメーション映像。
そして主人公・鉄郎はもちろんのこと、いまだ ”永遠の憧れ” として多くの人の心に残り続けるメーテル、ハーロック、エメラルダス、トチローといったキャラクターたちの圧倒的存在感、名セリフ・名シーンの数々も忘れがたい。
青木望が手掛けた劇伴音楽が筆舌に尽くしがたい魅力を放っていることも特筆すべきだろう。
作品世界、物語、キャラクター、映像、音楽……さまざまな要素が奇跡的に融合して生み出された映画としての本作。
特にそのラストシーンは、ぜひ、今回の放送でも多くの人に堪能してほしい、”アニメ映画史上最高のシーン” のひとつだと断言したい。
*以下、若干のネタバレを含むので注意
(C)松本零士/零時社・東映アニメーション
少年は彼女の名を叫び続ける
ストーリーの詳細はあえて書かないが、ラストシーンで描かれるのは鉄郎とメーテルの ”別離” だ。
鉄郎をひとりホームに残し、メーテルだけを乗せて走り出す999号。
静かに見守っていた鉄郎はやがて感極まって、全速力で列車をーーメーテルを追い掛けはじめる。
鉄郎の表情は、はじめは哀しげだが、やがて穏やかな笑みが浮かび始める。
さみしさを抑え、去りゆく人を笑顔で見送る少年。
数分にわたるシーンで、鉄郎はただ「メーテル!」と繰り返し叫び続ける。
鉄郎を演じるのは野沢雅子だ。
哀しみ、寂しさ、感謝、愛情……鉄郎がメーテルと共に旅した時間のすべてが込められた、名付けようのない感情。
抑えようとしても、どうしようもなく溢れ出てくる声。
ただ、相手の名前だけを叫び続けるその声は、しかし、どんなセリフよりも激しく、鮮明に万感の思いを伝えてくる。
そして、走り去る999号のバックに流れるのは、青木望の素晴らしい劇伴。
叙情的かつ感傷的、それでいてどこか優しい楽曲に見送られるように、鉄郎の旅は終わるーーと感じた時。
長い汽笛の音が鳴り止むと、ほんの一瞬の静寂の後にゴダイゴが奏でる主題歌のイントロが流れ出す。
イントロ冒頭の高らかな音色はおそらく、発車を告げるベルだ。
その瞬間にきっと、気付くだろう。
切ない別離の物語は、少年の新しい旅立ちの物語だったのだ、と。
今回の放送でもきっと、この至高のラストシーンに多くの人が涙することだろう。
過去に本作を観たことが人ならば、当時のを思い出すに違いない。
初めて観る人にも間違いなく届くはずだ。
旅をすることで大事な何かに気づき、また新たな旅に出る若者の姿は、時を超えていつでも人の心を動かす。
(C)松本零士/零時社・東映アニメーション
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