米国iOS 14.5ユーザーの96%がアプリ追跡を無効にしたとの調査結果
先月末から配信が始まったiOS 14.5以降ではアプリトラッキング透明性(App Tracking Transparency/ATT)、すなわち「アプリが異なるWebやアプリをまたいでユーザーを追跡する際にはユーザーの明示的な許可を得なければならない」仕組みが導入されています。つまりアプリがユーザー追跡する前に、プロンプトを表示してユーザーの許可をもらうことが義務づけられました。
これにつき、米国のiPhoneユーザーのうち96%が追跡を無効にした可能性を示す調査結果が発表されています。
分析会社Flurryの最新データでは、米国でiOS 14.5に更新したiPhoneユーザーのうち、わずか4%しかアプリ追跡を許可していない(96%がオプトアウトして無効にした)との数字が出ています。今回の調査は毎日250万人のアクティブなモバイルユーザーを対象として、iOS 14.5リリース後に1日ごとのデータを取ったものです。

また全世界(サンプリング対象は530万人)ユーザーを見ると、やはりアプリ追跡を有効にしたのは全体の12%にすぎません。つまり88%ものユーザーが追跡を無効にしたことになります。

日々の数字を追ってみると、世界的には11〜13%、米国では2〜5%の間で推移しており、アプリ追跡のオプトアウト率が安定していることを示しています。これら最初の2週間の傾向が今後も続くとすれば、追跡データを拠り所としたターゲティング広告市場にとっては大きな課題になると思われます。
アップルのATTに最も強硬に反対していたのが、ターゲティング広告を主要な収入源とするFacebookでした。iOS 14.5のもとではユーザーの同意がない限りIDFA(広告識別子)が取得できず、つまり個人が識別できなくなってFacebookの広告追跡ツールAudience Networkの動作に支障をきたしかねないからです。
そのためFacebookは大手新聞にアップル批判広告を繰り広げ、はては独禁法訴訟まで準備中と噂されていたほどです。
Facebookのマーク・ザッカーバーグCEOは一時、ATTにより長期的には利益を得られると考え直したとの噂もありました。が、その後にiOS版FacebookおよびInstagramアプリで「無料で使い続けたければ追跡を許可してください」と呼びかけており、やはりATTによる影響を危惧していると推測されているしだいです。
かたや、同じくターゲティング広告を大きな収入源とするGoogleはFloC(ブラウザ側でユーザーをグループ化する新技術。個人の識別に依存しない)を推進しています。が、こちらも実はプライバシーにとって重大な脅威になり得るとして各方面から批判され、マイクロソフトのEdgeでも無効化されていました。今後はオンライン広告業界も、重大な転換点を迎えることになるのかもしれません。
Source:Flurry
via:MacRumors
