ウディ・アレン
 元パートナーの養女に対する性的虐待疑惑が浮上し、世間から批判を浴びている映画監督のウディ・アレン(84)。先ごろ自叙伝を出版し、疑惑について言及した。さらに、自分を批判した俳優や、35歳年下の妻への想いもつづられているという。

◆出演俳優が自分を批判したのは「賞がほしかったから」

 これまで、元パートナーのミア・ファローの養女ディランに対する性的虐待疑惑を否定し続けてきたアレン。自叙伝『Apropos of Nothing』のなかで、自身の疑惑について言及した。

 同著で、自身の作品『ア・レイニー・デイ・イン・ニューヨーク』に出演した俳優たちの演技を評価したアレン。その一方で、出演者の1人である若手俳優ティモシー・シャラメが、自身(アレン)に批判的な立場をとったことについて、「アカデミー賞主演男優賞の受賞に有利になると考えたから」だと指摘している。

「『レイニー・デイ』の3人の主役は素晴らしかったし、一緒に仕事もしやすかった」

「ティモシーはその後、私と仕事をしたことを後悔しており、ギャラをチャリティーに寄付すると公言した。しかし、それは『君の名前で僕を呼んで』の演技でアカデミー賞候補として名前が挙がり、私を非難することで受賞に有利になるともくろんだ彼とエージェントが、そうしただけのことだ」

 ハリウッドの元大物プロデューサー、ハーベイ・ワインスタインのセクハラ問題をきっかけに#MeToo やTime's Upといった運動が盛り上がっていくなか、アレンは養女への性的虐待疑惑で再び厳しい目をむけられるようになった。こうした流れを受け、ティモシーは、同映画で受け取った出演料をタイムズ・アップ、ニューヨーク市のLGBTセンター、RAINN(全国レイプ虐待近親相姦ネットワーク)などに全額寄付することを表明した。

 インスタグラムでギャラの寄付について明かしたティモシーは、「ウディ・アレンのことについては、契約上の義務が生じるので、直接的なコメントはできない」としながらも、この映画から報酬を得たいとは思っていないため、出演料は全額寄付する意向であると説明している。

 こうしたティモシーの行動を「アカデミー賞受賞に有利になるため」と主張したウディだが、どうやら的外れだったようだ。

 なぜなら、アカデミー賞のノミネートが発表されたのは2018年1月23日で、ティモシーがギャラの全額寄付を公表した1週間後。つまり、1月16日に寄付を公表した時点で、ティモシーは自分がノミネートされていることを知らなかったことになる。そのため、一部メディアはウディの主張を疑問視。事実、ティモシーは、オスカーを受賞しなかった。

 一方、同映画から得た収入を手放すつもりはないというウディは、「とにかく、彼と一緒に仕事をしたことを私は後悔していないし、私の収入を返すつもりはない」としている。

◆「もう一緒に仕事しない」宣言する俳優が続出

 またウディは、同映画の出演者であるエル・ファニングが、自身についてのコメントを求められた際の対応を称賛している。

「エルは、記者に私と仕事をしたことを後悔していると言うように迫られた時、彼女はその行為があったと言われている時に、自分はまだ生まれてもいなかったので意見はないと言った。正直な答えだ」

 ウディはこう述べているが、実際のところ、エルはのちに「映画に出演したことを後悔している」と発言したとも伝えられている。

 また『ア・レイニー・デイ・イン・ニューヨーク』の出演者のうち、ギャラを寄付したのはティモシーだけでなく、リフィス・ニューマンやレベッカ・ホールといった俳優もウディへの反発から出演料を慈善団体に寄付している。