ノニト・ドネア【写真:荒川祐史】

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骨折を心配するドネアのメッセージが称賛呼ぶ

 ボクシングのワールド・ボクシング・スーパー・シリーズ(WBSS)バンタム決勝はWBA&IBF王者・井上尚弥(大橋)がWBAスーパー王者ノニト・ドネア(フィリピン)に判定勝ちを収め、WBSS制覇を果たした。激闘の代償として井上は右目の眼窩底と鼻の2か所を骨折していたが、ドネアは自身のSNSで「傷が癒えるように!」と早期回復を祈願。敗れたにも関わらず相手を労わる紳士的な姿勢が称賛を呼んでいる。

 試合が終わればリスペクトし合うボクサー同士。ドネアが井上の体を思いやった。2回にドネアの強烈な左フックを浴びた井上。自身初のカットで右目上から流血、一時はダウン寸前まで追い込まれるなど、5階級王者との頂上決戦はまさに死闘となった。

 井上は9日に自身のSNSで右目の眼窩底と鼻の2か所を骨折していたことを明かしていたが、ドネアも投稿を引用する形で自身のSNSでメッセージを送った。

「ナオヤ・イノウエとの対決の後、彼の負傷について聞いた。手術の必要がないと知り、安心した。そしてもちろん、傷が癒えるように!」と投稿。相手を労わるスポーツマンシップ溢れる紳士的なエールに反響が広がり、海外ファンからも称賛の声が上がっている。

海外ファンに広がる感動「チャンピオンの品位ある行動」

「凄まじいパンチの応酬の後で、なんと素晴らしい振る舞いなのか」
「互いをリスペクトする真の勇者」
「最高のスポーツマンシップ」
「チャンピオンの品位ある行動…これからも頑張れ」
「ベスト・オブ・ザ・ベスト! 2人の偉大なチャンピオン!」
「素晴らしい! 友情が芽生えたみたいだ」
「スポーツにおけるジェントルマン。大きな敬意を表したい」
「この2人を尊敬する」
「偉大な戦士が我々にたくさんのことを教えてくれた」

 井上が2回にカットしてから流血がひどくなるようなシーンもあったが、執拗に弱点を狙うような素振りも見られず、正々堂々と渡り合ったドネア。試合後には男気溢れる姿勢が称賛の的となっている。(THE ANSWER編集部)