高層ビルの超高速エレベーターの速度はどのくらいなのか 国内No1の「横浜ランドマークタワー」の速度は?

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東京など、大都市には高層ビルが建ち並ぶ。
そんな高層ビルに必須なのが、高速エレベーターだ。

一般社団法人日本エレベーター協会の「2017年度昇降機設置台数等調査結果報告」によると、2017年度に新規に設置された都道府県別エレベーター台数の上位3位は、
・東京 4527台
・大阪 2135台
・神奈川 1605台

エレベーターは、駅や病院、マンションなど、設置されている施設によってスピードが違うことは誰でも知っている。

しかし、実際にエレベーターの速度はどのくらいなのか?
答えることができる人は、決して多くはないだろう。

そこでエレベーターのスピードについて調べてみた。

日本エレベーター協会をはじめ、エレベーターの設置や保守などを行っている複数の企業のサイトを見てみると、エレベーターの速度に関する記述が結構ある。

それらによると、エレベーターの速度は、分速(1分間に進む距離)で表記される。
一般的なマンションなどのエレベーターは、分速45m〜105m程度だという。
時速にすると、およそ2.7km〜6.3kmということになる。

それでは、高層ビルなどに設置されている高速エレベーターはいったいどの程度のスピードなのか?

日本国内に設置されているエレベーターのトップ3は、
1位:横浜ランドマークタワー
竣工年:1993年、高さ296.3m、分速750m、三菱電機製

2位:サンシャイン60
竣工年:1978年、高さ239.7m、分速600m、三菱電機製

2位:東京スカイツリー
竣工年:2012年、高さ634m、分速600m、東芝製


横浜のシンボルともいえる横浜ランドマークタワー


横浜ランドマークタワー(神奈川・横浜)は、なんと分速で750m、時速換算すると45kmにもなる高速エレベーターなのだ。
海外では上りの速度が分速1000mを超えるものもあるが、下り速度は横浜ランドマークタワーを下回るそう。


池袋の高層ビル サンシャイン60



押上の超高層タワー 東京スカイツリー


同じ速度で2位になったサンシャイン60(東京・豊島区)と、東京スカイツリー(東京・墨田区)も、かなりの高速エレベーターだ。
分速で600m、時速に換算すると36kmとなる。

ちなみに、東京都庁(東京・新宿区)の展望室は、第一本庁舎45階、地上202mの高さにある。

専用エレベーターに乗るとわずか55秒で到着するが、このエレベーターの速度は分速240mに過ぎない。
ナンバーワンの横浜ランドマークタワーに比べると、なんと3分の1以下、
サンシャイン60、東京スカイツリーと比較しても半分以下のスピードだ。

こうして比較すると、いかにトップ3のエレベーターが速いかがわかる。

なお、展望室まで一気に上り下りできるかどうかも出せる速度に関わってくるそう。
また、エレベーターは安全性だけでなく、気圧の関係もあり、実現できる速度には限界があるという。

一般社団法人 日本エレベーター協会


執筆:2106bpm