救急隊出動が過去最多更新。65歳以上の高齢者が半数を占める
12月26日放送、「ニュース・気象情報」では、救急隊の出動について。総務省消防庁のまとめによると、過去一年間の救急隊が5年連続最多更新を記録した。全国で過去一年間に救急隊が出動した件数は598万8377件で、前年度にくらべて7万件増加した。搬送人数は540万8635人と過去最多で、過半数が65歳以上の高齢者だという。
出動件数が増加したため、119番通報を受けてから救急車が到着するまでは平均8分36秒かかっており、前年よりも6秒長くなってしまっている。病院到着までの時間も、平均39分24秒と、これまた例年よりも6秒長くなってしまった。高齢者の増加によって、出動件数が過去最多になったものと見られる。緊急性が高い患者を優先して搬送する仕組みや、市民を対象とした応急手当講座などを更にすすめて行きたいと総務省消防庁は考えている。
救急車の利用は増加の一途を遂げており、政府は有料化も視野に入れている。消防白書によると、過半数が軽症の状態で、虫歯の治療に救急車を呼んだり、病院まで歩くのを嫌がったり、タクシー代わりに救急車を呼んだりなどの不適切な利用が目立つ。救急車有料化自体は10年以上も前から議論されてきたことで、財務省の審議会で軽症の場合は有料化を検討すべきではないかとした。本当に必要な人に救急車を使ってもらうために、年間2兆円にのぼる消防関連費の削減をしたい構えだ。
海外では、アメリカのニューヨークで5万円程度、ドイツのミュンヘンで基本料6万7000円、シンガポールは非緊急の場合は60〜120シンガポールドル(10,200円)程度の例を上げ、各国で有料化している。ただし、多くの国で公営は無料としているのが特徴だ。
反対の議論としては、救急車はセーフティネットとして無料で使えるという認識が国民に浸透しているということと、有料化すると重症者が救急車の利用を避けるため、かえって重症化させるケースがうまれるなど、さまざま。税金の負担を増やしてでも、救急車の台数を増やすべきとの主張も多い。
有料化を支持する意見としては、搬送前に軽症か重症か見分けるのは難しいため、診察後に軽症の場合は料金請求する制度などの導入があげられる。いずれにせよ限界に近い救急車出動。有料化の議論が本格化してきそうだ。
