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とりわけ食事面で不備が目立ったパリの選手村。(C)Getty Images

 今夏に開催されたパリ五輪において、ネガティブな話題が悪目立ちしたのは、アスリートや関係者たちの活動拠点となった選手村だった。

 招致時から「史上最も環境にやさしい大会にする」と意気込んだ大会組織委員会が趣向を凝らして開村した今回の選手村だったが、利用するアスリートたちからはクレームが続出。とりわけ食事に対する苦情は後を絶たない異様な状況となった。

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 食事に関しても環境面を意識した工夫が凝らされた。運営側はオーガニック製品や地元の農産物を中心に提供。ビーガンメニューが充実している一方で肉料理が不足。自由にエネルギーを養えない状況に苛立ったアスリートは少なくなく、英国とドイツは、独自にシェフを派遣。選手たちの希望に応じて食事を提供するシステムを取り、波紋を呼んだ。

 もっとも、運営側は批判を意に介す様子はない。選手たちからクレームが相次いだ不測の事態に「開き直り」とも取れる意見を展開している。現地時間8月9日にフランスのラジオ局『RMC Sport』の取材に応じた選手無の食品プロジェクトマネージャーを務めたグレゴワール・ベシュ氏は「毎日、何万食もの食事が提供しなければいけない。だから、選手によっては対応しきれないこともあるし、想像と違うこともある」と主張した。

 さらに「私たちはアスリートのあらゆるニーズに応えなければいけなかった。その中でかなりの数の栄養士が同行してくれ、各国のオリンピック委員会とともに、可能な限り幅広いケータリングメニューの提案をしてくれた」と胸を張ったベシュ氏は「もちろん肯定的なフィードバックも受けているし、我々は満足している。それぐらいニーズには応えられている」とも論じた。

 選手の中には「フランスは何かがおかしいと感じた」(伊男子競泳トーマス・チェッコン談)とまで訴える者もいた。そうした状況下で「満足している」と強調する担当役員の言葉は、どこか異様に映る。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]