大人のADHDの「失言防止」術。雑談や会食など、気楽に話すときこそ要注意!
対人関係のトラブルには、ADHDの特性が大きくかかわっています。とくに衝動性と不注意が原因になりやすく、ときには、取り返しがつかないほどのトラブルに発展することもあります。
自分の特性を自覚して、ものの言い方、気持ちのあらわし方、相手の気持ちを考えるなど、失敗を減らし、対人関係を改善するための具体的な方法を、書籍『大人のADHD「対人関係」マネジメント』より紹介します。
発言する前に自分に「待った」をかける
失言すると、相手を傷つけ、自分を落ち込ませ、事態を混乱させ、対人関係がこわれるなど、いいことはひとつもありません。ADHDの人のなかには、それがわかっていて、もう失言はしたくないと思っている人もいるでしょう。
失言を防ぐために、何かを発言するとき、一瞬待ちましょう。時間にすれば3秒ほど。頭の中の別の自分が、発言しようとする自分に「待った」をかけます。
思いついたことや、言いたいことほど要注意。「本当か?」「大丈夫か?」と自分に問いかけ、確認してから発言します。
失言を防ぐためには、「ゆっくり控えめ」に話すように意識するのも役立ちます。
■失言してしまうと
失言は対人関係に大きなダメージを与えます。まず、そのことの重大さを認識しましょう。
■自分をセーブ
発言しようとするとき、頭の中の別の自分が「待った」をかけます。ここでも、3秒待つことが大切です。
発言する前に自分をセーブするのは、最初のうちは難しいかもしれません。そのような人は、発言しようとする内容に、「それは」「えーと」「つまり」などの前置きの言葉を、頭の中でゆっくりつけるようにします。くり返すうちに、3秒待つ習慣が身についてくるでしょう。
■会議では「最初の人」にならないように
会議中に気づいたことをすぐに指摘するのは失言になりかねません。例えば、「昨日も部長は同じことを言っていた」と思っても、すぐに指摘しないこと。ほかの人気づいていて、あえて黙っているのかもしれません。それを言っしまう「最初の人」になるのは、空気が読めない人として、評価を下げてしまいかねません。
言いたいことがあったら、発言する前に紙に書いてみます。「同じこと」と書いていても、熱心にメモをとっているように見えるでしょう。また、自分の注意を「書くこと」に移すこともできます。
気楽に話すときこそ要注意
家族や友人など、よく知っている相手なら、当然、相手の弱点も知っているでしょう。気楽に話すなかで、相手の弱点をつき、深く傷つけてしまうことがあります。身近な相手ほど、対人関係への影響も大きく、修復不能になることもありえます。
気楽に話せるときこそ、失言に注意と覚えておきましょう。これまで述べてきた「控えめ」に話すことや「3秒待つ」こと「自分をセーブ」することが大事です。
■気のゆるみから
気がゆるんで言ってはいけないことを言ったり、相手の弱点をついたりしていませんか。気がゆるんだときの率直な言葉は、相手を傷つける強い言葉になると認識しておきましょう。
■危険なシーン
失言しやすいのは、気楽な相手と話すとき。例えば、下記のようなシーンでは、発言の一つひとつに要注意です。
〇職場での雑談
昼休みや退勤後、同僚との雑談は、つい気がゆるみがち。とくに女性ばかりの雑談は、うわさ話に花が咲くことがあります。
そのようなとき、自分の想像や、また聞きなどをもとに話すのはたいへん危険です。誤解や、根も葉もない話かもしれません。そが「○○さんが言っていたよ」どと、まことしやかに広まるこもあります。言われたほうの怒りが、自分に向くことも。
うわさ話は、「へぇ」などと、あいまいに返事をするのがコツです。それも難しければ、話の輪から抜けてしまいましょう。
〇友人との会食で
親しい友だちに遠慮なく発言して、相手を傷つけることがあります。また、楽しさからしゃべりすぎたり、スケジュールも見ずに約束したり。友人との会食の席でも、失言に要注意です。
〇家族や親戚づきあいの席で
家族や成人したきょうだい、親しい親戚など、気楽な相手への率直な言葉は強い言葉になりがちです。親しいほど、言ってはいけないことの大前提を忘れてしまうのでしょう。アドバイスのつもりでも、相手にしてみれば「大きなお世話」。怒りを招きかねません。親しき仲にも礼儀ありです。
