完全養殖ウナギ“世界初”一般向けに販売へ 1尾あたり4500円 一般的な国産より高価格…今後の量産化が課題

写真拡大

世界で初めて一般向けに販売されるという完全養殖のウナギについて、フジテレビ経済部の砂川萌々菜記者に聞いていきます。

「ウナギの完全養殖、どう実現したのか?」そして「一般向け販売、気になる価格は?」の2つのポイントについて聞いていきます。

山崎夕貴キャスター:
まずは1つ目のポイントです。消費者の手に届くところまで来たウナギの完全養殖ですが、どうやって実現したんでしょうか。

フジテレビ経済部・砂川萌々菜記者:
今回販売されるのは、稚魚の育成から加工まで一貫して行う大分県の企業が手掛けたウナギです。国の指導を受け、2022年から完全養殖に取り組んできました。

完全養殖とは、卵から人工的にふ化させたウナギを親にして産卵させ、卵からさらに育てる技術です。
これまでの養殖は川などでシラスウナギを捕獲して育ててきましたが、完全養殖は天然に頼らない持続可能な技術だといえます。

2010年に世界で初めて成功しましたが、コストをどう抑えていくかが課題でした。
水槽を工夫したり、自動で餌を与える機械を導入したりして、稚魚1尾当たり4万円かかっていた生産コストを、この10年で1800円程度にまで抑えて今回の試験販売にこぎつけました。

山崎夕貴キャスター:
これまで積み重ねてきた研究の成果ということですね。続いて、2つ目のポイントです。
来週から始まる試験販売ですが、完全養殖ウナギの気になる価格はどうなりそうですか?

フジテレビ経済部・砂川萌々菜記者:
今回の完全養殖ウナギの価格が先ほど発表されました。店舗で買う場合、現時点で1尾当たり4500円になります。
一方、首都圏にある鮮魚店によると、現在、一般的な国産ウナギの値段は約1700円から2500円、中国産は1000円前後とされていて、現時点では完全養殖のほうが高い水準です。
技術開発で下がってきたとはいえ、設備にかかる費用などが価格に反映されているため割高な値段だとはいえます。

山崎夕貴キャスター:
価格面が課題となりそうですが、今後、私たちの食卓に身近なものになるんでしょうか?

フジテレビ経済部・砂川萌々菜記者:
どこまで量産化が進み、生産コストを抑えていけるかが問われそうです。生産コストは1800円に下がってきたとはいえ、天然に比べると3倍程度の水準で、今後、生産能力を増やして量産化することで、将来的には800円程度にまで抑えることを目標にしています。

今回の試験販売を通じて消費者の需要を見極めていきたい考えですが、今後、資源の持続性に配慮したウナギへのニーズが高まっていき、安定的に手に届きやすい価格になっていくかが焦点になりそうです。