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「同じ車種なのに、なぜこんなに値段が違うの?」。新車のカタログを開いて、まず最初にぶつかるのがこの疑問ではないでしょうか。
たとえばトヨタの人気ミニバン「アルファード」。ハイブリッド車で2WDの一番下のグレード「X」が510万円なのに対し、最上級グレード「Executive Lounge」はなんと860万円。その価格差、実に350万円です(※いずれも消費税込みの車両本体価格。トヨタ公式サイトより)。装備の違いだけで、もう一台クルマが買えてしまうほどの金額が上乗せされていく--。初心者にとって、これほど悩ましい選択もありません。

しかも厄介なのは、「とりあえず安いエントリーグレードでいいや」と選んだ結果、数年後の下取りで泣きを見るケースが珍しくないこと。新車価格で「100万円も安かった!」と思っていたのに、5年後の下取り査定でエントリーグレードはさらに安く買い叩かれ、“上のグレードを選んでおけば結果的にお得だったのに……”と逆転することも、中古車市場ではよくある話です。

今回は過去に反響の大きかった、元ディーラー営業マンが教える、初心者が後悔しないためのグレード選びのヒントをお届けします。実は、装備を選ぶだけでなく『そのクルマとどう別れるか』までを見越した戦略にあるという。

◆■ 車の選び方は個人の車の価値観で決まる

はじめに結論から申し上げると、買うクルマをどれくらいの期間乗るのかで決まってきます。一度買って10年近く乗るのであれば、どのグレードを選んでも問題ありませんが、短期間で乗り換えを考慮するなら、ある程度は的を絞ったグレード選びが必須となります。以下よりグレード選びのヒントを挙げていきます。

◆一番下のグレードでも基本的には問題ない

多くの車は「エントリー」「標準」「上位」というようにグレード分けされています。グレードによって装備が異なってきますが、クルマとしての基本的な「走る・曲がる・止まる」といった性能については、どのグレードを選んでも問題ありません。シートの生地や内装デザインが下のグレードのほうが気に入っているなどの理由があれば、エントリーモデルでも問題ないでしょう。

◆リセールを考慮するなら中間以上のグレードを選ぶ

5年程度で車を買い換える予定がある人は、一番下のエントリーモデルを買ってしまうとリセールに影響する可能性があります。中古車市場において「一番下のグレード」は売れにくいので、中間(標準)以上のグレードを選ぶのが無難です。また色選びも重要な要素の一つで、万人ウケしやすい「白・黒・シルバー」は失敗がありません。ただし、マツダ車の「赤色」のようにメーカーが推している色については選んでも問題ありません。

また、売却を考慮した装備(メーカーオプション)を選ぶことも重要です。新車購入時にしか取り付けられないオプション、SUVのオートバックドアやミニバンの両側電動スライドドアはリセールだけでなく利便性の向上にもつながりますので必須装備といえます。

◆最上級グレードでしか選べない装備もある

一番上のグレードは標準グレードにレザーシートや運転を補助する装置など、快適装備を充実させたグレードとなります。その装備が本当に必要なら選ぶ必要がありますが、基本的には所有することで得られる満足感を高めるものだと筆者は考えます。

ですが、最上位グレードを買わないと選べないメーカーオプションを用意しているクルマもあります。最近の国産車においては「サンルーフ」が最上位グレードでしか選べない仕様となっている車も多いです。当然、どうしてもサンルーフが欲しい場合は、最上位グレードしか選択肢がなくなります。