TeNYテレビ新潟

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高校生など21人が死傷した磐越道のバス事故。バスに乗っていた生徒の保護者への取材で、生徒たちが出発直後から身の危険を感じていたことがわかりました。メッセージアプリに、緊迫したやり取りが残されていました。

バスは午前5時半頃に出発

5月6日、北越高校の男子ソフトテニス部を乗せたバスが学校を出発したのは午前5時半ごろ。

その直後の様子が学校の近くにある防犯カメラにうつっています。

この裏で、生徒たちの間では緊迫したやりとりが行われていました。

身の危険を感じさせるメッセージ

これはバスに乗っていた生徒の保護者への取材をもとに作成したグループLINEのイメージです。

5月6日、男子ソフトテニス部の部長が部員に向けてメッセージを送ります。

部長
「着いた人から荷物ね」

時刻は出発前の午前5時9分。

その後、部員を乗せたバスは午前5時半ごろ学校を出発します。

そのわずか20分後。

部長
「みんな大切な人に連絡しとけ」

部長から身の危険を感じさせるメッセージが送られていました。

そして出発から30分ほどが経ったころ。

部長
「おまえらシートベルトしとけ」

道を間違え日本海東北道へ

バスに乗っていた生徒の保護者によりますと、バスは学校を出発したあと、新潟中央インターチェンジから高速道路に乗ったといいます。

しかし。

リポート
「若山容疑者はこちらで本来、福島方面に向かう磐越自動車道に乗るはずが、誤って村上方面に向かったといいます」

福島県へ向かう磐越道に進むには右の車線を直進する必要がありましたが、バスは左の分岐…日本海東北道の方向に進んでしまったといいます。

乗り口がわからずに

その後バスは新潟亀田インターチェンジで高速道路をおります。

再び高速道路に乗る際、乗り口がわからず、近くにある商業施設の周りを2~3周していたということです。

なんとか磐越道に乗り直し、練習試合先へ向かっていたバス。

事故直前に生徒が動画撮影

そして。

午前7時45分ごろ、事故の発生を知らせる通報がありました。

捜査関係者によりますと、バスの走行に危険を感じた生徒が、事故直前の様子を撮影していた動画が複数あり、動画にはバスが車線をはみ出して走る様子や、事故直前にカーブを曲がらずガードレールなどがある路肩の方向に直進する様子などが映っていたといいます。

「私がバスに同乗していれば…」

このバスに、部の顧問は乗っていませんでした。

北越高校 男子ソフトテニス部 寺尾 宏治 顧問
「私が朝運転手と会った際は、特に変わった様子は感じませんでしたが、今回の事故後に事故を起こす前から運転手の運転が正常ではなかったとの話を聞き、私がバスに同乗していれば、運転手の異変に気づき、運転を止めさせるなどして、事故を防ぐことができたのではいかと思っています」

事故後、生徒から危険な運転だったという話を聞いたといいます。

北越高校 男子ソフトテニス部 寺尾 宏治 顧問
「事故を起こす前もトンネルにぶつかってこすっていた。休憩した時に車の片側がぶつかって」

「大丈夫か」

捜査関係者によりますと、生徒たちからは「事故前に縁石に乗った」「トンネル内でこするような事故もあった」などの証言も出ていて、「死ぬかも」という趣旨のメッセージを保護者に送った生徒もいたということです。

事故後は生徒だけで救助活動に当たっていたといいます。

この時、グループLINEでは。

休みの部員
「無事な奴、返事できたら返事して」「大丈夫か」

休みだった部員からバスに乗る仲間のもとへ心配するメッセージが届きます。

それに対する返信は。

部員
「稲垣さん以外、意識あります」

バスを貫通したガードレールに押し出され、反対車線まで投げ出されたとみられる北越高校の3年生稲垣尋斗さん17歳が亡くなりました。

そのほか、20人が重軽傷を負いました。

「バスは二度と乗りたくない」

バスに乗っていた生徒の保護者によると、生徒は現在、「高速道路やガードレールが怖い。バスは二度と乗りたくない」などと話しているということで、一般道でもスピードが出ていると恐怖を感じるほか、1人の状況に不安を覚えているということです。

また、北越高校は被害にあった生徒に対して100%補償を行う姿勢を示しているということです。

生徒の保護者は真相の究明を求めています。