元川氏が予想した北中米ワールドカップの日本代表メンバー。(C)SOCCER DIGEST

写真拡大 (全2枚)

 北中米ワールドカップに出場する日本代表のメンバーが、5月15日に発表される。本稿では、フリーライターの元川悦子氏に選出26人を予想してもらった。

――◆――◆――

 5月15日の北中米ワールドカップ日本代表メンバー発表まで、あと3日と迫ってきた。

 そのタイミングでショッキングな出来事が起きた。3月のイングランド戦で決勝ゴールを叩き出した三笘薫(ブライトン)が、9日のウォルバーハンプトン戦で負傷。左太ももを痛めた様子で、W杯出場に暗雲が立ち込めているのだ。

 森保一監督は「三笘は軽傷ではないかなという印象を聞いている」と10日の東京ダービー後に語ったというが、肉離れなら鎌田大地(クリスタル・パレス)が約2か月、久保建英(レアル・ソシエダ)が約3か月、復帰まで要したのを見れば、1か月後に迫ったW杯でのプレーは難しそうだ。

 考えてみれば、2024年アジアカップでも、三笘はリハビリからのスタートだった。あの時はグループステージを確実に勝ち抜けるという公算があったから、「決勝トーナメントから本格的にプレーしてくれればいい」という考えが指揮官の中にあったようで、メンバー入りさせていた。

 しかしながら、W杯の相手はオランダ、チュニジア、スウェーデン。余裕を持って勝てるわけではない。初戦オランダ戦の6月14日時点で確実にプレーできる確証がない限り、いくらキーマンと言えども招集は難しい。森保監督は今回、三笘選外という苦渋の決断を下すと考えた。

 そうなると、問題は2列目を含めた攻撃陣の構成だ。シャドーは、まず南野拓実(モナコ)も間に合わないと見られるため、最近はウイングバックと併用されている伊東純也(ゲンク)をシャドーに置いて乗り切るしかない。彼と久保を組み合わせる形がベースになる。

 バックアップは鈴木唯人(フライブルク)、佐野航大(NEC)、町野修斗(ボルシアMG)、塩貝健人(ヴォルフスブルク)の欧州組に、2022年カタールW杯メンバーの相馬勇紀(町田)、19歳の佐藤龍之介(FC東京)という選択肢があるが、右鎖骨骨折から「間に合う」と断言している鈴木唯にまずは賭けることにした。

 そしてもう1人は、両ウイングバックにシャドー、トップ下、2トップと多彩な役割をこなせて絶好調の佐藤をチョイス。佐野航も悪くはないのだが、ゴール前の迫力や勢いという意味で佐藤はかなり魅力的。大舞台で大化けしそうな底知れぬポテンシャルも含めて期待したいところだ。
 
 両ウイングバックは、右は堂安律(フライブルク)、左は中村敬斗(S・ランス)がファーストチョイス。献身的な守備に定評がある前田大然(セルティック)をバックアップに残した。

 前田は所属クラブでは左右のサイドにトップもこなしていて、幅広い起用法が可能。そしてカタール大会時のように、相手に主導権を握られることを前提としたハイプレス作戦を遂行する場合の重要なピースになる。10日のレンジャーズ戦でのバイシクル弾に象徴される通り、今は調子を上げている。そこも心強い要素だ。

 もう1人、選出すべきか否か物議を醸している長友佑都(FC東京)も、左右の控えになり得ると見た。南野、三笘が難しくなり、遠藤航(リバプール)と冨安健洋(アーセナル)のフル稼働が叶うかどうか未知数という不安定な状況で、長友にはチームに強靭な精神力を注入してもらわなければならない。

 過去の代表を見ても、2002年日韓大会の中山雅史、2010年南アフリカ大会の川口能活らを筆頭に、ベテランが献身的にチームを支えた大会では、ある程度の成功を収めている。代表のレジェンドをコーチングスタッフに並べている森保監督は、その重要性を強く認識しているはず。「39歳の大ベテランは残す」という決断を下すだろう。