両ウイングバックは、右は堂安律(フライブルク)、左は中村敬斗(S・ランス)がファーストチョイス。献身的な守備に定評がある前田大然(セルティック)をバックアップに残した。

 前田は所属クラブでは左右のサイドにトップもこなしていて、幅広い起用法が可能。そしてカタール大会時のように、相手に主導権を握られることを前提としたハイプレス作戦を遂行する場合の重要なピースになる。10日のレンジャーズ戦でのバイシクル弾に象徴される通り、今は調子を上げている。そこも心強い要素だ。

 もう1人、選出すべきか否か物議を醸している長友佑都(FC東京)も、左右の控えになり得ると見た。南野、三笘が難しくなり、遠藤航(リバプール)と冨安健洋(アーセナル)のフル稼働が叶うかどうか未知数という不安定な状況で、長友にはチームに強靭な精神力を注入してもらわなければならない。

 過去の代表を見ても、2002年日韓大会の中山雅史、2010年南アフリカ大会の川口能活らを筆頭に、ベテランが献身的にチームを支えた大会では、ある程度の成功を収めている。代表のレジェンドをコーチングスタッフに並べている森保監督は、その重要性を強く認識しているはず。「39歳の大ベテランは残す」という決断を下すだろう。
 
 FWに関しては、絶対的エースの上田綺世(フェイエノールト)と小川航基(NEC)の2人は、アジア最終予選からの流れを踏まえても変えられない。そして最後の1枠は20歳の新星・後藤啓介(シント=トロイデン)。彼と町野で迷ったが、最近のパフォーマンスと伸びしろを考えると、後藤が有利。若きFWはシャドーもこなせて、2トップ的な起用もできる。そこも加味して3番手に抜擢した。

 続いて後ろの方だが、ボランチは鎌田と佐野海舟(マインツ)の“新鉄板コンビ”を軸に、遠藤、田中碧(リーズ)、藤田譲瑠チマ(ザンクトパウリ)を据えるのではないか。遠藤の状態は不透明ではあるが、森保監督が以前、「間に合う」と話していたこともあり、最終的には滑り込むと判断した。

 遠藤が使えるのなら、鎌田をシャドーに上げることもできるし、藤田もザンクトパウリの時のようにシャドーで使える可能性が出てくる。そこも1つのポイントだ。

 このところ「藤田と守田英正(スポルティング)のどちらが必要か」という議論が沸騰しているが、守田はボランチ専任で、藤田は複数の役割をこなせる。田中も前目でプレーできる可能性があるが、やはり1つのポジションしかできない選手は呼びにくい。守田がこの1年間、招集されていないことを踏まえても、ここへ来て呼び戻される可能性は低い。今回のボランチはこの5枚になりそうだ。