男子110メートル障害に出場した古賀ジェレミー【写真:奥井隆史】

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陸上・織田記念

 陸上の織田幹雄記念国際は4月29日、ホットスタッフフィールド広島で行われ、男子110メートル障害A決勝で18歳・古賀ジェレミー(順大1年)は13秒40(向かい風0.2メートル)で2位だった。東京世界陸上の同種目で5位入賞した村竹ラシッドとのエピソードも明かし、さらなる飛躍を誓った。

 期待の新星が存在感を放った。順大のユニホームを着た古賀。勢いよくスタートし、10台の障害を越えていった。周りは気にせず、自分のレーンに集中。向かい風ながら自己ベストでゴールし、思わず絶叫した。

 13秒38で優勝したパリ五輪セミファイナリストの泉谷駿介に0秒02差と肉薄。「電光掲示板が『13秒38』で、泉谷さんが隣にいたんで『えっ』と思って。ベストを出せたのが嬉しくて、大きい声を出しすぎてしまって、申し訳ないと思っています」と初々しく話した。

 ガーナ人の父を持つ18歳。東京高2年からインターハイを連覇し、次世代の逸材ハードラーとして一気に注目された。この春には、泉谷や村竹ら、世界で活躍するハードラーを輩出した名門・順大に入学。新たな環境で競技に取り組んでいる。

 練習で村竹と走ったエピソードを明かし、「ボコボコにされた。こんなに離されました」と両手を広げて脱帽。「ラシッドさんの方から『一緒に走ろう』って言ってくれて。自分にとって一番意識する相手。すごくプラスになるし、盗める部分もいっぱいあると思います」と充実感を漂わせた。

 昨年の日本選手権は5位。高校生で唯一の決勝進出も「(周りを)意識しすぎてズタボロだった」と悔しがる。この日は、実績のある先輩たちと並んでも盤石。4つ隣のレーンを走った現日本王者・泉谷を「ちょっとびっくりした。横にいて誰だろうなって思って、ゴールしたら『あれ?』みたいな感じだったんで(笑)。これからが楽しみですね」と驚かせた。

 まだ18歳。伸びしろは十分ある。この種目は村竹、泉谷ら層が厚いが、ロサンゼルス五輪の2028年でまだ21歳。その先も期待が膨らむ。「競るレースで手応えがあった。今日のレースで得たことを、先生としっかり話し合っていきたい」。その名を世界に轟かせる日は遠くない。

(THE ANSWER編集部・山野邊 佳穂 / Kaho Yamanobe)