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現時点で最後のセリカ

かつてトヨタの2ドアモデルとして大きな存在感を発揮していた『セリカ』。

【画像】今こそ注目したい大胆デザイン!歴代モデルと共に振り返る『トヨタ・セリカ』 全11枚

同社を代表するスペシャリティ/スポーツモデルとして人気を博し、1970年に初代が誕生してから2006年に生産が終わるまでの36年間、7世代にわたり、世界各地で販売が行われました。


切れ長のヘッドライトが特徴の7代目トヨタ・セリカ(画像は豪州仕様)。    トヨタ自動車

販売終了から20年が経過した2026年現在でもネームバリューが高いセリカだけに、GRブランドから復活するという噂もあります。2024年11月に行われたラリージャパンのトークショーで、トヨタの中嶋裕樹副社長が「セリカやっちゃいます」と話して、復活を示唆したほどです。

『日本初のスペシャリティカー』と謳われる初代は言うまでもなく、近年では、初代の影に隠れがちだった2代目、エッジが立ったデザインが個性的な3代目、FF化された『流面型』こと4代目、エディ・マーフィのCMが記憶に残る5代目、そして丸目4灯が特徴の6代目を思い出す人は多いことでしょう。

ことさら4代目から6代目では、4WD+ターボで戦闘力を高め、WRC(世界ラリー選手権)で活躍した『GT-FOUR』のイメージが強いはずです。

ではそのあとの7代目セリカとなると、残念ながらあまり注目されていないのが現状です。現時点で『最後のセリカ』なのに……。

大胆に行われたデザインとキャラクター変更

登場は1999年。既にミニバンとSUVが市場で確固たる地位を固めた頃で、セダンや2ドアモデル、スポーツカーを取り巻く環境もたいへん厳しい時代でした。

しかしトヨタは、そんな時にセリカをフルモデルチェンジ。その意気込みは強く、従来はセダンと共用していたプラットフォームはセリカ用に一新。これにより大幅な軽量化も実現しました。


傾斜の強いルーフラインが作る、美しい見事なクーペルック。    トヨタ自動車

デザインも曲面主体だった6代目から大幅に変更。低く尖ったノーズに縦長のヘッドライトを置き、ドアから後部にかけて彫りの深いキャラクターラインを走らせました。テールゲートを備えた2ドアクーペという設計は同じですが、強い傾斜角が美しいクーペルックを作り上げています。

キャラクターも大きく変わりました。セリカの象徴でもあった4WDターボを廃止。ホイールベースを100mm延長して安定性を高めるなど、ゴリゴリのスポーツカーというよりは『ライトな新感覚GT』を標榜しました。『レビン/トレノ』が廃止となり、その後継車的な立ち位置が求められていたのも関係しているでしょう。

エンジンは2リッターから1.8リッター化に変更されましたが、ノンターボでも190psを叩き出す新開発の連続可変バルブタイミング&可変リフト機構(VVTL-i)を盛り込んだ『2ZZ-GE型』エンジンを用意。

足まわりにスーパーストラットサスペンション採用したモデルも継続するなどスポーツ性は維持し、軽量な車体もあいまって、操縦性能には高い評価が与えられました。

今見るとむしろ斬新? 相場も低く今が狙い目か

このように意欲的なモデルだった7代目セリカですが、そのシャープかつ大胆なデザインが仇となって不評に。看板モデルのGT-FOURの不在も響いたと思います。

現在でも不人気傾向は続いており(涙)、中古車価格がそれを反映。1990年代末〜2000年代前半の2ドアスポーツモデルは暴騰ともいえる価格を掲示する車種も多い中、7代目セリカの中古車相場は『異様に安い』のです。


サイドを駆け上がるキャラクターラインと、彫りが深いリアフェンダーが立体的な造形を生み出しています。    トヨタ自動車

なお他の代のセリカも価格は上がっており、初代は300〜500万円台、2代目、3代目も200〜300万円台は珍しくなく、4代目〜6代目のGT-FOURは、200〜400万円台に達しています。

ちなみに5代目以降のGT-FOUR以外では100万円台というリーズナブルな個体も販売されていますが、7代目ともなると、好条件なのにAT車なら2桁万円の個体も少なくないです。最近でも極端な相場の変動は見られないものの、価格上昇前に市場から数を減らしてしまうかもしれず、よいタマの狙いどきはまさに今と言えます。

そんな不運な7代目セリカですが、CALTY(Calty Design Research Incorporated)が手がけたエクステリアデザインは、改めて見ると斬新にさえ感じられます。セリカというビッグネームをリーズナブルに手に入れるのも、悪くない選択肢ですね。

次回の『第5水曜日の男』は7月29日です。何を取り上げようかしら。どうぞご期待ください。