この記事をまとめると

■2026年3月単月締めの車名別新車販売ランキングが発表された

■首位は相変わらずホンダN-BOXな一方で未使用中古車にダイハツ車が増えつつある

■軽自動車はとくに自社届け出によっても台数が左右される

年度末における気になる最新新車販売状況

 2025事業年度(2025年4月〜2026年3月)末の決算セール(2月・3月)後半にあたる、2026年3月単月締めの車名(通称名)別新車販売ランキングが発表された。登録車は自販連(日本自動車販売協会連合会)から、軽自動車は全軽自協(全国軽自動車協会連合会)からの公表となっている。

 このふたつの統計を合算して総合ランキングを作ると、2026年3月単月締めの総合トップは、2万1342台を販売したホンダN-BOXとなった。とはいえ、比較的短納期である軽自動車のN-BOXでも、3月上旬の時点で月内、つまり2025事業年度内での納車がすでに難しい状況となっていた。

 したがって、3月単月締めといっても、2026年2月までに受注したものの受注残(受注はしたものの新規登録[軽自動車は届け出]ができていないバックオーダー車両)のなかから、何台新規登録(軽自動車は届け出)ができたかという結果が、2026年3月単月締めの新車販売ランキングに反映されているといっても過言ではない。

 2月は2万台を割り込んだものの、3月は2万台強でトップとなったN-BOXだが、前年同月(2025年3月)比では90.3%とやや精彩を欠いていた。ただこれは、売れなかったというよりは、2026年3月中に間に合うような供給体制が前年同期ほど確保されていなかったとみるほうがいいのかもしれない。3月に新規受注しても納車(新規届け出)が新年度になってしまうため、受注残に数字を上乗せできないのは仕方ないともいえる。

 しかし、某ホンダ系正規ディーラーでは、2026年2月末までの期間でN-BOXを対象とした超低金利ローンなど、充実した販売促進キャンペーンを展開していた。つまり、2月末までに見込み客のほとんどを囲い込み、3月中の新規届け出が間に合うように動いた結果としての前年同期比90.3%であるため、実際の販売状況もいまひとつだった可能性はある。

 総合ランキングでは、4位までを軽自動車が占めている。2位のスズキ・スペーシアはお約束ともいえるが、3位にダイハツ・ムーヴ、4位に同タントが入っている。ただ残念なことに、筆者が定点観測している未使用中古車専業店は、4月に入ってからダイハツ軽自動車の未使用中古車で溢れている。つまり、自社届け出(販売台数の積み増しなどのためにディーラー名義などでナンバープレートだけを付けること。副産物として届け出登録済み未使用中古車が流通する)が頻繁に行われていたようなのだ。

 展示場に並んでいるのは、ほとんどが2026年2月式や3月式ではない。ナンバープレートをつけてから一定期間寝かさないと、減価償却が進まず新車と比較して買い得感があまり出ないからだ。2025事業年度末の決算セールのような増販期には、ダイハツだけでなく他ブランドの軽自動車でも自社届け出が目立ってくる。新規に自社届け出された車両が増えれば、当然ところてん式に、それより以前に自社届け出された車両が市場へ放出されることになる。

 ムーヴはそもそも、ダイハツの認証問題が発覚してからも、派生車種のムーヴ・キャンバスの未使用中古車が市場に溢れていた。現在もその傾向が続くなか、ムーヴ自体の未使用中古車もいよいよ本格的に出まわるようになってきている。

年度末だからといって特別な動きも見られなくなった

 登録車のみのランキングをみると、トップ10内にトヨタ車が8車種、他メーカーが2車種という構成が定着しつつあったが、今回はホンダと日産が2車種ずつトップ10にランクインしている。具体的にはホンダ・フリードと同ヴェゼル、日産ノートと同セレナだが、フリードとノートはトップ10の常連であり、今回はそこにヴェゼルとセレナが加わった形になる。

 登録車のみのランキングでは、スズキ・ジムニー(シエラ&ノマド)が16位に入っている。ただ情報によると、ノマドの中古車相場は急落傾向にあるとのことだ。一方でシエラは高値安定をキープしている。理由はいろいろと考えられるが、ノマドはインド製であるという点がシエラと明暗をわけたのではないかとの声もある。単にジムニーが好きというわけではなく、再販価値などを期待してノマドを購入する時期はすでに終わったようだ。

 3月は、2月までの受注残車両を何台売り上げられたか(登録車なら登録、軽自動車なら届け出できたか)という結果であると前述した。昭和のころのように、ギリギリまで無理矢理3月にナンバープレートをつけて年度内に売り上げるという動きは目立たなくなった。それでも反動により、4月の販売台数は年間でもっとも少ないレベルまで落ち込む。以前よりは3月との落差はなくなっているものの、販売台数が少ないことには変わりない。そんなときの販売ランキングはじつに興味深いものとなるため、いまから楽しみにしている。

 2026年3月単月締め 車名(通称名)別新車販売ランキング トップ30

 1位:ホンダ N-BOX 2万1342台

 2位:スズキ・スペーシア 1万6039台

 3位:ダイハツ・ムーヴ 1万4690台

 4位:ダイハツ・タント 1万4393台

 5位:トヨタ・ヤリス 1万3607台

 6位:トヨタ・カローラ 1万2835台

 7位:日産 ルークス 1万1768台

 8位:トヨタ・シエンタ 1万1674台

 9位:ホンダ・フリード 1万932台

 10位:トヨタ・ライズ 1万646台

 11位:ホンダ・ヴェゼル 9519台

 12位:スズキ・ハスラー 9225台

 13位:日産 ノート 9169台

 14位:トヨタ・ヴォクシー 8580台

 15位:三菱 デリカミニ/eK 8353台

 16位:トヨタ・ノア 8075台

 17位:日産 セレナ 7794台

 18位:トヨタ・アクア 7738台

 19位:トヨタ RAV4 7513台

 20位:スズキ・ワゴンR 6792台

 21位:トヨタ・アルファード 6462台

 22位:ダイハツ・ミラ 6432台

 23位:ホンダ・フィット 6367台

 24位:トヨタ・ルーミー 6336台

 25位:スズキ・ジムニー(シエラ&ノマド) 6151台

 26位:トヨタ・ハリアー 5964台

 27位:ホンダ・ステップワゴン 5804台

 28位:スズキ・ソリオ 5528台

 29位:日産 デイズ 5433台

 30位:スズキ・アルト 5235台