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コストと性能のせめぎ合い!

Anthropicのコーディング特化型AIツール「Claude Code」の利用が急増する中、同社は料金体系の見直しを進めているとのこと。すでに企業向けの料金プランは使用量ベースのモデルへ移行しており、法人ユーザーにとっては大幅なコスト増となってくるようです。

料金を従量課金へ転換

米メディアThe Informationは、Anthropicが「Claude Enterprise」のサブスクリプションを、これまでのユーザー1人あたり最大月額200ドルの定額制から、ユーザーごとに月額20ドルに加えて、計算使用量に応じて課金するモデルへ移行していると報じています。

Claude Enterpriseは企業向けに設計されたパッケージで、「Claude Code」や「Claude Cowork」が含まれています。これらのツールは複雑なタスクを処理するため長時間稼働することが多く、計算資源を大量に消費するため、導入が進むにつれて運用コストも増大。Anthropicの利益率に圧力がかかっている状態でした。実際に、Claude Codeの週間アクティブユーザーは1月から2月の間に倍増したと報じられています。

企業負担は最大3倍の可能性

ソフトウェアライセンス契約の交渉支援を行うRedress Complianceの共同創業者Fredrik Filipsson氏は、この課金モデル変更によって一部の企業顧客のコストが最大で3倍になる可能性があると指摘しています。

Anthropicの広報担当者はThe Informationの取材に対し、今回の変更はより実際の利用状況に適合した料金体系にするためだと説明。従来の仕組みでは、利用上限に達して作業が中断されるユーザーがいる一方で、支払った分を使い切れていないユーザーもいたとのことです。

Claudeの性能低下をめぐる不満

最近、Anthropicのモデル性能が低下したのではないかというネット上の不満が高まっていたところに、追い打ちをかけるような値上げの話題。今後Anthropicはどうなっていくのでしょうか。

そんななかで注目を集めていたのは、2月にAMDのシニアディレクターがGitHubに投稿した複雑なエンジニアリング作業におけるClaude Codeの信頼性が下がったとする苦言。1月に比べて2月は性能が落ちたように見え、指示を無視したり、簡単そうな修正でも間違えることがあったと、この投稿では指摘されていました。

その後、X上でこの投稿のスクリーンショットが広まり、「要するに、Anthropicは“コード編集前にClaudeがどれだけ深く考えるか”をこっそり下げ、デフォルト設定を“高”から“中”に変更して、推論過程もログから見えなくした。しかもユーザーには知らせていない」との主張を投稿するユーザーもいました。

これに対し、Claude Codeの開発者であるBoris Cherny氏はXで反論。この主張は「事実ではない」と述べています。

「Claudeがトークンを使いすぎるというユーザーからのフィードバックを受けて、デフォルトを“中”に変更しました。この変更時には、変更履歴に記載し、Claude Codeを開いた際に設定を選べるダイアログも表示しています。何も隠していません。これはユーザーの声に明確に対応したものです」とCherny氏は説明しています。

AIの利用が急増する中で、企業はサービス内容だけでなく料金の仕組みも見直すこととなっていますが、やはりその背景には投資家からの利益を求めるプレッシャーがあるようです。

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