毎年8月から5月まで行われるスペインのプロサッカーリーグ「ラ・リーガ」が、著作権侵害行為に対抗するため違法配信サイトをブロックする裁判所命令を勝ち取りました。ところが、違法配信サイトをブロックする処理で無関係なサイトもブロックされてしまうという事態が発生しています。

Cloudflare CEO: Football Piracy Blocks Will Claim Lives; "I Pray No One Dies" * TorrentFreak

https://torrentfreak.com/cloudflare-ceo-football-piracy-blocks-will-claim-lives-i-pray-no-one-dies-250526/



Cloudflare Asks Court to End LaLiga's "Illegal" Blocking Response to Encrypted Client Hello * TorrentFreak

https://torrentfreak.com/cloudflare-asks-court-to-end-laligas-illegal-blocking-response-to-encrypted-client-hello-250220/

ラ・リーガはサッカーの試合が違法に配信されていることを問題視し、違法配信サイトをブロックするよう裁判所に求めてきました。最終的にラ・リーガは複数の裁判所命令を勝ち取り、ISPに対して違法配信サイトをブロックするよう指示するための権限を獲得しました。これにより、ラ・リーガは2025年2月以降、毎週のように大量のブロッキングを実施しています。

この件で標的となった大手ISPがCloudflareでした。Cloudflareは多数の違法配信サイトが利用しており、違法配信サイトは対策されてもなお別のサイトとして復活することから、ラ・リーガはCloudflareの共有IPアドレスに基づいたブロッキングを行うという強硬手段を取り、違法配信サイトの一掃を試みました。

ところが、共有IPアドレスをブロックしてしまうと、違法配信サイトだけでなく、Cloudflareを利用する無関係な何百万ものサイトもブロックされてしまうことになります。この措置によりCloudflareがホストする多くのサイトが巻き添えを食らい、スペインからアクセスできなくなる事態に陥りました。



Cloudflareは独自の著作権侵害対策ツールを提供していますが、ラ・リーガはこれを使わず、別の手段でブロックすることを求めたと伝えられています。具体的に何を、どのような根拠で要求したのかは不明ですが、Cloudflareが協力を拒否したため、ラ・リーガはCloudflareを全面的にブロックすることを決定したようです。

Cloudflareはこれに抗議し、ラ・リーガが行う広範なブロッキングは違法であると裁判所に訴えていますが、結局、2024/2025シーズン終了までブロッキングは続き、記事作成時点でもブロッキングは続けられているという状況です。



この件に関してラ・リーガはCloudflareを強く非難しており、「協力を拒否したCloudflareが悪く、結果として過剰なブロッキングが発生したのならばCloudflareが責任を負うべきだ」と主張しているとのこと。

Cloudflareのマシュー・プリンスCEOは「このブロッキングによって、150弱の違法配信サイトへのアクセスが拒否されたが、何百万もの罪のないウェブサイトに影響が及んだ。スペインの中小企業や、重要な緊急サービスなど、多くのサイトがCloudflareを利用している。ブロッキングが続けばスペイン国民の命を救う緊急サービスにアクセスできなくなるのは時間の問題だ。誰も死なないことを祈る」と述べました。