マツダ次期「ロードスター」はEVに? 現主査が示唆!? ND発売10年目… 次なるモデル(NE)はいつ登場するの?
まさかのEV化!? どうなる次世代ロードスター(NE)
現行4代目(ND)が登場してから、早くも10年が経過しています。
歴代ロードスターのモデルチェンジを振り返ってみますと、そろそろ5代目(NE)の姿が見えてくるタイミングといってもおかしくはないはず。
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そこで、恒例の「軽井沢ミーティング2025」を取材して、ロードスターのこれからについて情報を集めてみました。

軽井沢ロードスターミーティングは、ロードスターを愛するファン自身が作り上げる、ロードスターファンのためのイベント。
マツダ本社から、ロードスターの開発陣、デザイン、営業、広報などロードスターに関わる社員が参加していますが、あくまでもサポート役に徹しているのが特徴です。
会場内には、2025年1月の東京オートサロンで発表された「マツダ スピリットレーシング・ロードスター」と、限定200台の「同12R」が展示されていました。
スーパー耐久シリーズに挑戦する、マツダスピリットレーシングで培った知見をフル活用したマツダの自信作となります。
その前でNDの開発責任者であるマツダ商品企画本部・主査の齋藤茂樹氏に話を聞いたところ、驚きの発言が飛び出したのです。
筆者の問いは「現時点での、ロードスターの未来は?」というものです。
これに対して、齋藤主査は「EVになると思う」とスバリ。
その上で「いまのピュアガソリン(車)を、できるだけ長く売りたい」と言います。
この「できるだけ長く」には、様々な意味が込められています。

最も大きな課題は、規制対応です。
クルマの規制というと、近年では電動化などの環境規制を思い浮かべる人が多いと思いますが、ロードスターにとっては騒音規制がひとつのハードルです。
具体的には、国際基準(R51-03)の「四輪車の加速走行騒音規制」フェーズ3を指します。
国連欧州経済委員会の自動車基準調和世界フォーラム(WP29)において2015年7月、試験方法や既定値が示されました。
規制は段階的に強化されるとして、2016年10月からフェーズ1、2020年3月からフェーズ2に。
フェーズ3は2024年7月から適用を開始し、ロードスターなどの車両は2026年7月からの適用としているものの、各方面との調整が続いている状況。
海外メーカーのスポーツモデルの中には、フェーズ3への対応が難しいとして量産を終了したり、またはEV化に転じた事例も少なくありません。
これに対して、齋藤主査は「(NDで)フェーズ3は、いける」と現時点で断言したのです。
さらに「国内ではその先、ロードスターにとって大きな規制(対応)がない」という見解なので、規制という括りではNDは当分の間、販売を継続することが可能だということです。
では、いつまでNDの販売が続くのでしょうか。
次期ロードスターはいつ登場? 規制がヒント?
それは、「ロードスターのEV化が確実に行える時点まで」ということ。
つまり、これまで報道されることが多かった「ロードスターのハイブリッド化は事実上」ないという意味です。
ハイブリッドといっても、モーターとジェネレーターを別々に持ち、EV走行も可能ないわゆるストロングハイブリッドは、軽量さが真髄のロードスターに不向きであることは、ユーザーも理解できるところでしょう。
そのため、ガソリンエンジンをサイドサポートするような、低出力のモーターを使うマイルドハイブリッドが、次期ロードスターの「妥協案」ではないかという発想が、自動車関連メディアやロードスターファンの間で主流でした。
これを今回、齋藤主査は否定したのです。
「ハイブリッドは、モーター、バッテリーを積む。それは、いまのプラットフォームではできない」とキッパリ。
さらに「それをやるくらいならば、(時代の転換期に)EVへ一気に変えるべき」と持論を述べたのです。
むろん、次期ロードスターの開発に齋藤主査がどこまで関わっているかについては、口外していません。
しかし、現時点のND主査が「次のEV」と言い切ったことに、筆者はかなり驚きました。
なぜならば、齋藤氏がND主査に就任して以来、様々な機会に「まだ当分先のことですが、次世代ロードスターをどう考えればよいですか?」と聞いてきたのですが、EVはひとつの可能性として考えられるものの、齋藤氏が今回のようにスバリ言い切ることはこれまでなかったからです。

「ロードスターにEVが最適だ」という意見は、NAからロードスターの開発に携わり、NBとNC主査の貴島孝雄氏からも直接聞いたことがあります。
今回も貴島氏にお目にかかっているのですが、以前に軽井沢ミーティングでお話を聞いた時、ロードスターの商品性を考慮するとEVとの相性は悪くないという見解を示していたことを思い出しました。
マツダは2025年3月期・決算説明会の中で「2030経営方針の進捗」を示しています。
その中で、フェーズ1では北米市場での成長投資の原資を獲得することに成功し、これからのフェーズ2では企業価値向上に向けたライトアセット戦略を計画通り行うとしています。
さらにその先、2030年代のフェーズ3ではEVシフトを含めた電動化が加速すると見ており、その過程でEV化した5代目ロードスター(NE)が誕生するのかもしれません。
いずれにしても、現行NDは当分の間、様々な特別仕様車が登場しながら量産が続くものとみられます。

