3月は、関税の適用延長が期限を迎え、議会では財政調整法案(減税の延長、政府支出の削減、政府債務の上限引き上げが盛り込まれる予定です)の採決が行われ、政府機関が閉鎖される可能性があるなど、いくつかの答えが出る重要な月となりそうです。あるいは、再び「様子見」の月となるかもしれません。いずれにせよ、より多くの「既知」が明らかになるにつれ、市場は方向性を持ち始めるでしょう。好材料は経済の基調が力強いことで、雇用や需要は依然として高水準にあり(求人件数は減少しており、適切にマッチしていない可能性がありますが)、市場や住宅を通じて富は潤沢で(均等に分配されていないとしても)、消費者は目先の満足(そのための支払い能力を有しています)を重視しているように見えます。主な悪材料は引き続き、米国政府の支出が収入を大幅に上回っていることで、債務費用が予算に食い込み始めていますが、支出を切り詰めるのは痛みを伴います。政治を巻き込まないと、システムが複雑なため、その場しのぎ以上の対策が必要となり、はるかに多くの時間と人員を要しますが、現時点では時間も人員も不足している状況です。

●インデックスの動き

 ○2月に入っても1月から続く大統領令や政策転換が次々と発表されました。トランプ大統領は政策を打ち出し、関税を実行し(一部は延期されましたが)、イーロン・マスク氏が率いる政府効率化省(DOGE)は雇用面で行動に出始めましたが、双方で裁判所が関与しています。市場の反応は弱く、ボックス圏(前月末から1.77%上昇~3.36%下落のレンジ内)で推移しました。市場は、政府関連の動きの多くがまだ「進行中」で、交渉の一部であると見ており、政府が何らかの表明をすれば、政策のみならず、市場の水準や株価もすぐに動くと考えているようです。S&P500指数は2月に終値での最高値を2回更新しました(6144.15)。1月の最高値更新は1回、米大統領選以降の最高値更新は13回となりました。しかし、個人消費をめぐる懸念の高まりを受け、最高値の水準を維持することはできませんでした。

  ⇒2月のS&P500指数はレンジ相場の展開となり、1.42%下落して月末を迎えました(配当込みのトータルリターンはマイナス1.30%)。1月は2.70%の大幅上昇(同プラス2.78%)、2024年12月は2.50%の大幅下落(同マイナス2.38%)でした。

  ⇒過去3ヵ月では1.29%下落(同マイナス0.97%)となりました。

  ⇒年初来では1.24%上昇(同プラス1.44%)となりました。

  ⇒2025年2月末までの1年間では16.84%上昇(同プラス18.41%)となりました。

  ⇒2024年通年では23.31%上昇(同プラス25.02%)、2023年は24.23%上昇(同プラス26.29%)、2022年は19.44%下落(同マイナス18.11%)でした。

  ⇒2月は値下がり銘柄数が増加し、値上がり銘柄数を上回りました。248銘柄が値上がりしたのに対し、値下がりは255銘柄でした(1月は355銘柄が値上がりし、147銘柄が値下がりしました。また、2024年通年では332銘柄が値上がりし、169銘柄が値下がりしました)。

  ⇒2月は19営業日のうち10営業日で上昇しました(1月は20営業日のうち12営業日で上昇)。また、4営業日で1%以上変動し、そのうち2営業日が上昇、2営業日が下落でした。1月は、5営業日で1%以上変動しました(2営業日が上昇、3営業日が下落)。2024年通年では50営業日で1%以上変動しました(31営業日で上昇し、このうち3営業日で2%以上上昇。また19営業日で下落し、このうち4営業日で2%以上下落)。

  ⇒2月は11セクターのうち、6セクターが上昇しました(1月は11セクターのうち、10セクターが上昇)。